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第125号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2021年4月21日)

ILO、ベラルーシに抑圧の中止と労働者の権利尊重を要請

2021-03-31

【JCM記事要約】

  • ベラルーシの抑圧的な政権に反対し、基本的な人権および労働者の権利を平和的に行使しようとした人々が、解雇や脅迫、逮捕などに直面し、ストが全面禁止されている。ベラルーシ独立労働組合(BITU)の活動家数名も、BITUとスト参加者に圧力をかけることを目的に拘束された。
  • ILOはベラルーシ政府に対し、人権侵害の防止および労働者の権利と自由の完全な尊重の確保を促し、抗議や争議行為への参加に関連する起訴の取り下げ、法律の修正、脅迫や身体的暴力の申し立ての調査等を要請している。
  • インダストリオールは、ベラルーシ政府へ中核的国際基準に従い、市民社会に対する弾圧を直ちにやめることを期待するとした。またILOへ、結社の自由を保護するとともに、ベラルーシ政府による独立労働組合の指導者・活動家に対する抑圧を阻止するよう求めている。

 

2021年3月31日:国際労働機関(ILO)理事会は、結社の自由委員会の報告とベラルーシ政府への同委員会の勧告を承認し、同国政府に対し、拘留されている労働組合員全員の釈放と、穏やかな抗議や争議行為への参加に関連するすべての起訴の取り下げに向けて、措置を講じるよう要請した。
                                                      

抑圧的な政権に反対し、基本的な人権および労働者の権利を平和的に行使しようとした人々が、解雇や脅迫、捜索、尋問、殴打、逮捕、罰金、重い実刑判決に直面し、ストは全面禁止された。逮捕が日々増えている。

3月23〜24日、ベラルーシ独立労働組合(BITU)の活動家数人が拘束された。同労組によると、すべての逮捕の目的はBITUとスト参加者に圧力をかけることだという。ノボポロツクでは、警察が石油会社ナフタンで労働組合員(セルゲイ・ラプノフBITU職場委員代理、アンドレイ・シキレンコBITU支部組合副会長、アレキサンダー・カプスルBITU支部組合活動家・弁護士)を拘束した。

逮捕者の自宅が捜索され、3人とも無許可ピケを理由に15日間の行政逮捕を宣告された。ジロビンでは、警察がBITU組合員のハンナ・カルパコを拘束した。彼女はビデオメッセージが裁判所によって無許可の大規模行事とみなされ、10日間の行政逮捕を宣告された。

報告によると、ILOはベラルーシ政府に対し、人権侵害の防止および労働者の権利と自由の完全な尊重の確保を強く促し、とりわけ以下を要請している。

  • 穏やかな抗議や争議行為への参加に関連する起訴をすべて取り下げ、労働組合員全員を釈放し、影響を受けた者に十分補償すること。
  • 独立した司法調査によって、脅迫や身体的暴力の申し立てすべてを直ちに調査すること。
  • 法律を修正し、労働者が、職業的・経済的利益を擁護するための平和的なスト権行使だけを理由に、いかなる差別行為も受けないようにすること。
  • 何人も平和的ストへの参加に関連して拘束されないようにするために必要な措置を講じること。
  • 平和的ストへの参加の結果、解雇されたりボーナスを剥奪されたりした労働者を復権させること。
  • 公正な裁判を受ける権利を確保するために、立法措置も含めて、すべての必要な措置を講じること。

ILOはベラルーシ政府に対し、ILOの援助とソーシャル・パートナーとの協議により、これ以上遅れることなく残りの勧告すべてを完全に実施するために必要な処置を取るよう求めている。

ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は言う。

「インダストリオールは、ベラルーシ政府が勧告を実施し、人権および労働者の権利に関する中核的国際基準に従い、市民社会に対する弾圧を直ちにやめることを期待する」

インダストリオールはILOに、直ちに介入し、結社の自由を保護するとともに、ベラルーシにおける独立労働組合の指導者・活動家に対する抑圧を阻止するよう求めている。

 

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