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第128号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2021年6月4日)

プロフィール:インドで船舶解撤労組が前進

2021-05-03

2021年5月3日:アラン・ソシヤ船舶再利用一般労組(ASSRGWA)は、インドのインフォーマル部門労働者の組織化の成功例である。しばしば世界で最も危険な産業と呼ばれる部門で、同労組は賃金、社会保障政策、労働安全衛生の改善に貢献している。
                                                      

プロフィール
『グローバル・ワーカー』第1号(2021年5月)より


国:インド
組合:アラン・ソシヤ船舶再利用一般労組(ASSRGWA)

 

 

 

 

 

アランで船舶解撤労働者を組織化する取り組みは2003年に始まり、2005年に組合員11人の正式な組合が登録された。アランは169区画から成る世界最大の船舶解撤場で、すべての解撤場が埋まれば労働者数は6万人になる。川下産業で10万人以上が働いている。

同労組は、労働者の権利に関する認識向上、労働安全衛生問題に取り組む訓練、給付の獲得、組合員の利益保護に絶えず取り組んだ。現在、1万8000人以上の船舶解撤労働者を組合員に擁し、ほぼ全員が移民労働者である。

オランダのインダストリオール加盟組織FNVは造船部門専門家を派遣し、ASSRGWAと協力しながら、船舶解撤の安全面に関するトレーナー訓練を実施。例えば、個人用保護具の利用、船舶の構造に関する知識、機械の配置、パイプラインの色分け、化学薬品・ガス・有害廃棄物の取り扱い、重量物の持ち上げ、危険な船舶解体方法を避けるための安全対策の利用を取り上げている。この訓練には監督者と経営代表者も関与した。

組合の介入によって、政府が大勢の労働者を対象に安全訓練プログラムを実施し、労働者が安全訓練を受けずに雇用されることのないようにしている。同時に、同労組は定期的な安全トレーナー訓練を組織し、ガス切断工や溶接工のような特定の職務に焦点を当てている。今では使用者も、同労組が組織する訓練で労働者を訓練するために専門家を派遣している。

ビジャーダール・ラネーASSRGWA書記長は言う。

「インダストリオールとFNVによる一貫した支援と協力は、組合の組織化努力を強化し、労働者の権利を擁護する能力を高めるうえで重要な役割を果たしている。ここアランで、私たちは使用者団体および地区行政当局と有用な協力関係を深めており、COVID-19下で労働者を救済するための支援も受けた」

COVID-19が進展する中で、ASSRGWAは救済によって労働者の利益を保護するうえで重要な役割を演じている。同労組は定期会合を開き、パンデミックの影響を評価するとともに、労働者がどんな支援を必要としているか理解しようとしている。

インドが全国的なロックダウンを導入したとき、ASSRGWAは使用者に対し、ロックダウン期間中の賃金支給を確保するよう求めた。地区行政当局と使用者団体の支援を受けて、同労組は2万1500人以上の労働者に、2段階に分けて助成金による無料の食品材料を提供した。ASSRGWAは、グジャラートとムンバイの当局に解撤場を消毒させた。同労組は銀行当局に対し、労働者が家族に送金できるよう業務再開を求めた。

ロックダウンの間、船舶解撤場が閉鎖されたため、労働者は家に帰りたがった。だが、公共交通機関がなかったため、ASSRGWAは即座に行動に移り、地区行政当局と協力しながら、労働者が目的地を目指して数百キロメートルも歩くという事態を回避した。同労組は労働者の行き先に関するデータベースを地区行政当局と共有し、当局が船舶解撤労働者を輸送するためにバスや電車を手配できるようにした。

ロックダウンが緩和され、産業活動が再開し始めると、ASSRGWAは使用者代表と協力し、労働者を見つけ出して職場復帰させるうえで手助けした。同労組は、解撤場で適切なCOVID-19安全対策を採用させるために、使用者に圧力もかけている。

世界最大の船舶解撤国であるインドは2019年、船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約を批准した。ASSRGWAは香港条約の促進において重要な役割を果たし、現在、同条約に沿った船舶解撤ルールの策定に関与している。

「私たちは船舶解撤場のグリーン化と香港条約の実施に取り組み続けており、そのすべてが労働者のためにより良い労働条件を生み出す。自分たちの成果を誇りに思うと同時に、組合員が現在抱えている課題を意識している。将来、組合員数を増やし、社会的対話を促進し、持続可能性を高めなければならない」とビジャーダール・ラネーは言う。

アラン・ソシヤ船舶再利用一般労組(ASSRGWA)は、ナショナルセンターであるインド労働者連盟(HMS)傘下のインダストリオール加盟組織、インド鉄鋼・機械労連(SMEFI)に加盟している。ASSRGWAは1万8295人の組合員を擁する。

 

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