インドのシーメンス経営陣に遅延した労働協約の未払金支給を要求
2021-05-08
<JCM記事要約>
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2021年5月8日:インドのシーメンス労組は、使用者が28カ月以上も労働協約交渉を引き延ばしている結果、労働者約1000人の賃金が未払いになっているため、国際的な支援を要請している。
Kalwa Switchgear & Switchboard, Transformer, Nashik & Aurangabadの各部門の労働協約は、2018年12月31日から2019年9月までに失効した。
同社には労働協約の締結を引き延ばしてきた前歴があり、期限までに締結された労働協約は50年間で1本もない。遅延は10〜30カ月に及んでいるが、同社は合意された賃上げ分を、常に当該期間の未払金として支払ってきた。
「同社は今、この慣行を廃止し、ブルーカラー労動者から未払金を奪いたいと考えている。この遅延は組合のせいで生じたわけではなく、私たちはCOVID下で能力を増強するために経営側と協力した。その見返りが会社側による賃金遅配にほかならない」とシーメンス労組のギリッシュ・アシュテカー書記長は言う。
交渉の初めに、経営側はパンデミックに起因する破綻の恐れを理由に、ごくわずかな賃上げしか提示しなかった。その後、経営側は未払金の支払額を削減したいという希望を表明した。
ギリッシュ・アシュテカーによれば、パンデミック下で、同労組は未払金をかなり減額する意向を表明した。それに対して、2019〜2020年に利益を計上したにもかかわらず、経営陣は同労組をさらに意気消沈させることを狙っているようである。
「インダストリオールはドイツの加盟組織IGメタルとともに、インドにおけるシーメンス労組の闘いを全面的に支持する。同労組が友好的な解決策を見つけようと懸命に努力している一方で、経営側がパンデミックを引き延ばし作戦として利用することは許容できない」
「パンデミックがもたらしている現下の困難の克服に労使が協力して集中するために、未払金についてすぐに合意に達することを願う」とヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は言う。