アルセロール・ミッタルの組合、引き続き真の対話を要求
2021-07-01
【JCM記事要約】
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2021年7月1日:アルセロール・ミッタル・グローバル組合ネットワークは6月29〜30日にオンライン会議を開催、15カ国の約30組合から指導者90人が集まり、職場での事故の増加と全レベルでの社会的対話を中心とする課題を取り上げた。
労使関係と、特に国際レベルで不足している社会的対話について活発に討議した。5月にカナダのアルセロール・ミッタル労働者2500人が、賃金と年金、約束の反古をめぐってストに入り、勝利を収めた。
参加者は、アルセロール・ミッタル事業全体で安全衛生条件が悪化し、死亡事故が激増していることを、強い嫌悪感をもって指摘した。カザフスタン、スペイン、ウクライナ、ポーランド、南アフリカで死亡事故が起こっている。
参加者は、世界中(ブラジル、ヨーロッパ、カナダ、ウクライナ)の紛争をいくつか共有し、現地レベルの社会的対話が不調に終わる場合に、紛争に対処し解決する機能的なグローバル構造を要求した。
アルセロール・ミッタル・グループのバート・ウィル執行副社長・人事責任者が、グループの脱炭素・グリーンスチール戦略のような中心的課題について発表した。この戦略は新たな段階に踏み出すもので、現在の従業員約17万人の職場に影響を及ぼす。アルセロール・ミッタルは参加者と討議する意思を示しながらも、「現地の紛争は発生した場所で解決する必要があり、グローバル構造の追加が必要とは思われない」という立場を維持している。
会合参加者は、2020年宣言は今も有効であり、経営陣の考えにもかかわらず、世界中のアルセロール・ミッタル事業で真の社会的対話を行わなければならないと繰り返した。
「アルセロール・ミッタルが会合に出席したことは評価するが、もっと多くのことをするよう期待している。労働者の現実、労働者に影響を及ぼす戦略構想、安全衛生、仕事の未来をめぐり、体系化された真の対話に入るよう要求する」
「この目的を達成するために、私たちはアルセロール・ミッタルの明確なコミットメントによるグローバル構造を求めており、そのような構造を必要としている。ほしいのは耳あたりの良い言葉ではなく、実施的な関与だ! 2020年宣言は、私たちが共闘して求めるものに関する指針だ」とケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は述べた。
参加者は、ブラジルのアルセロール・ミッタル全国組合ネットワーク・コーディネーター、ホセ・クィリーノ・ドスサントス(CNM CUT)に黙祷を捧げた。
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