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第145号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2022年5月20日)

トルコの組合、国際連帯を受けて自動車部品サプライヤーと労働協約を締結

2022-03-31

【JCM記事要約】

  • トルコのインダストリオール加盟組織ぺトロール・イスは、10年の組織化キャンペーンを展開し、セーフ・デモ・プラスチックと労働協約を締結した。同労組は2019年に法的承認を勝ち取っていたが、会社側が法廷で意義を唱え組合員を解雇した後も取り組みを継続し、会社に圧力をかけ続けた。
  • インダストリオールは、同社顧客をターゲットにサプライチェーン連帯行動を実施した他、2021年12月にセーフ・グループ社長宛に手紙を送付し組合つぶしについて懸念を提起している。インダストリオール・グリンター担当部長は、グローバルな連帯は労働者の勝利のために決定的な効果がある、と強調した。

 

2022年3月31日:インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織ペトロール・イスは、世界的な支援を受けて10年に及ぶ組織化キャンペーンを展開した結果、セーフ・デモ・プラスチックと労働協約を締結した。
                                                      

セーフ・デモ・プラスチックは、フランス系自動車部品メーカー、セーフ・グループのトルコ子会社での組合つぶしに対する世界的な行動を受けて、2022年3月24日にペトロール・イスと労働協約を締結した。ペトロール・イスは2019年、長年にわたる組織化を経て労働者400人の過半数を勧誘し、トルコ・ブルサのセーフ・デモ・プラスチックで法的承認を勝ち取った。労働省は承認を認定したが、それに対して会社側は法廷で異議を唱え、組合員を解雇した。

インダストリオールは、デモ・プラスチック顧客をターゲットにサプライチェーン連帯行動を組織した。デモ・プラスチックはトヨタ紡織、オートリブ、フォルシアに供給しているが、これら各社はすべてインダストリオール加盟組織によって組織化されている。日系自動車内装メーカーのトヨタ紡織はJCM-JAWが、スウェーデン系自動車用安全部品メーカーのオートリブはIFメタルとユニオネンが、フランス系内装・排気システムメーカーのフォルシアはFCE-CFDTが組織化している。これらの組合はキャンペーンで有用な影響力を与えることができた。

同時に、ペトロール・イスは職場で強固な基盤を維持した。この事件を裁判で闘い抜こうという労働者の決意と組合の取り組みすべてが、会社に圧力をかけ続けた。

同労組は2021年11月に新たな承認申請を提出し、再び労働省に認定されたが、会社側は異議を申し立てた。インダストリオールは2021年12月、セーフ・グループ社長に手紙を書き、組合つぶしについて懸念を提起した。会社側はペトロール・イスをつぶそうと手段を尽くしたが、ついに同労組を承認して労働協約に署名した。

スレイマン・アクユズ・ペトロール・イス会長はインダストリオールに書簡を送り、グローバルな労働運動の支援に感謝して次のように述べた。

「同社の組織化活動に非常に長い時間がかかったことは十分承知しています。最終的に、国際的なインダストリオール・グローバルユニオン・ファミリーの支援・連帯により、大きな勝利を収めました。この点でインダストリオールの関与が大きな効果を上げました。グローバルな連帯に感謝します」

この労働協約はデモ・プラスチック労働者に非常に大きな利益をもたらす。組織化キャンペーン前、労働者は最低賃金に近い金額しか受け取っていなかった。新しい2カ年協約によって賃金と社会保険が大幅に上がる。超過労働や安全衛生などの職場問題に、同労組が参加して取り組んでいる。

元ブルサ支部長で現ペトロール・イス中央執行委員のエルハン・ヤキサンは、サプライチェーン戦略が鍵だったと述べた。

「同社の顧客を組織化している組合の関与によって、現地経営陣の態度と行動が明らかに変わった。国際連帯万歳」

インダストリオールでこの部門の担当部長を務めるトム・グリンターはこう述べた。

「この事件にはあまりにも長い時間がかかった。会社側が法律に従って同労組を承認することを頑なに拒否したため、組合にダメージを与えた。しかし、この事例から、グローバルな連帯は、特にサプライチェーンで戦略的に適用すれば、労働者のために勝利を収めるうえで決定的な効果のあることが分かる

メイン画像:2019年のデモ・プラスチック労働者の画像。ペトロール・イス

                       

 

 

 

 

 

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