インドの鉄鋼工場で組合つぶし
2022-05-20
【JCM記事要約】
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2022年5月20日:ムンバイ労働組合(MLU)は、2年前からビラジ・スチールの労働者を組織化している。同労組は、労働者の権利、労働条件および賃金に関連する問題を日ごろから提起している。それを受けて経営側は、MLU結成以来、機会あるごとに同労組をつぶそうと試みている。
SMEFI傘下のMLUは、ビラジ・スチールの7工場で働く従業員合計5000人のうち、3487人を組織化している。
MLUは4月14日に要求憲章を提出したが、経営側は交渉を拒否した。第1工場の警備員52人(MLU組合員)が別の工場に配置転換された。
MLUは今月初め、5月16日のストを発表し、その理由として組合員のハラスメント、給料の削減、基本施設(飲料水、椅子、作業用テーブル、食堂、トイレなど)の不備、経営側に雇われた暴漢による組合員に対する身体的暴行を挙げた。
5月7日、ビラジ・スチール経営陣は、それまで常用労働者が雇用されていた第1工場で契約労働者を雇用しようとした。常用労働者たちは請負業者と契約労働者が職場に立ち入るのを阻止しようとし、警察と組合員に石やレンガを投げ始めた。
使用者は組合代表を警察に訴えた。MLU書記長と70人の代表が逮捕され、まだ警察に拘留されている。
インダストリオール執行委員のサンジャイ・バダブカールSMEFI書記長は言う。
「ビラジ・スチール経営陣は容赦なく同労組をつぶそうとしている。警察と現地経営陣に、組合指導者を攻撃して組織労働者の士気をくじくよう指示している。しかし、組合員は団結し、経営側が突きつける課題に対抗する態勢を整えている」
アプールヴァ・カイワール・インダストリオール南アジア地域事務所所長は言う。
「インダストリオールは、組合代表と労働者への攻撃を強く非難する。組合指導者を即時釈放すべきであり、経営側は組合に関与して問題を解決しなければならない」
写真:インド・ゴアの鉄鋼工場