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派遣労働者の違法利用でGM大宇に罰金

2013-03-14

 韓国最高裁判所は、GM大宇(ゼネラル・モーターズ子会社)の元社長に派遣労働者の違法利用で罰金を科した。この決定は、労働者を搾取から保護する重要な先例になるだろう。

 最高裁は、GM大宇が組立ラインで下請業者から派遣された労働者を違法に利用したとする判決を支持した。自動車部門の非正規労働者を組織化するインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の韓国金属労組(KMWU)による厳しいキャンペーンを経て、2010年の最高裁判決はヒュンダイの慣行を違法と宣言した。今回の判決は、そのKMWUの大きな勝利に続いて、罰金の形で刑事責任と処罰を言い渡している。

 雇用労働部は調査の結果、韓国の小売会社Kマートによる派遣労働者の違法利用も確認した。これらの判決は全国で他社の不当労働行為に歯止めをかけるだろう。最高裁は、メーカーとパートナー企業の事業主の両方に同程度の刑事責任があるとの判断も示した。

 最高裁判所は228日、控訴裁判所の判決を支持した。控訴裁判所は、派遣労働者保護法違反で告発されたデービッド・ニック・ライリー元GM大宇モーター社長に対し、罰金700万ウォン(6,457米ドル)の支払いを命じる判決を下していた。また、ライリーと同じ罪で裁判にかけられていた他の6人の被告(GM大宇のパートナー企業社長であるキムという人物を含む)に対する300万~400万ウォンの罰金も支持された。

 非正規従業員の賃金は正規労働者よりもはるかに少なく、景気が悪化すれば真っ先にレイオフされる。韓国には大量の非正規労働者がおり、その多くが下請業者に雇われて元請会社で働いている。直接組立ラインでの労働者派遣が禁止されているにもかかわらず、自動車メーカーは下請契約を通して法の抜け穴を悪用し、違法派遣労働者を利用している。最高裁判所が事業主の刑事訴追の先例を作ったことで、そのような業界慣行の改善が期待される。

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