インドで2010年以降3万2,000人の鉄鋼労働者を組織化
2013-03-14
インドの加盟組織INMFとSMEFIは、「組合員数増加、組合数削減」として知られるインダストリオール・グローバルユニオンの組織化プロジェクトを通して、2010年から2012年までに3万2,000人以上の新規組合員を組織化した。
2013年2月25~26日にコルカタで開催されたインド鉄鋼プロジェクトのプロジェクト諮問委員会(PAC)は、2010~2012年にジャールカンド、チャッティースガル、オリッサ各州で3万2,000人以上の鉄鋼・鉄鉱石・海綿鉄労働者を組織化したNMFとSMEFIの業績を称賛し、この目覚ましい成果を引き続き支援・強化するよう勧告した。
インド鉄鋼組織化プロジェクトは、スウェーデンのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織IFメタルとユニオネンが出資機関のLO-TCOを通して、またフィンランドの加盟組織メタリとProが出資機関SASKを通して、共同で支援している。プロジェクトを支える3つの基本原則は、競合禁止、協力の強化、持続可能性の構築である。
2010~2012年のプロジェクト目標は組合員2万人の勧誘だったが、2012年12月末時点で3万2,000人を超える新規労働者が組織化され、その大多数が不安定労働者や契約労働者だった。この会合で、ある加盟組織は次のように指摘した。「これらの労働者は不安定な労働契約で働き、明日解雇されるかもしれない。しかしそれでも、組合が労働者のために利益を獲得できることを彼らは理解しているので、新しい仕事に就いたら組合に職場の組織化を求めてくるだろう」
さらに、この新規組合員たちはこれまで組合がなかった会社で組織化されているため、今では全労働者を代表する統一組合があり、「組合員数増加、組合数削減」というプロジェクトの目的にも沿っている。
インドでは、「赤い回廊」と呼ばれる紛争地帯で主な鉄鋼・鉄鉱石会社が活動している。プロジェクトの成功に貢献している重要な要因の1つは、導入された実施体制の全レベルにおけるインダストリオール加盟組織の連帯と関与だ。つまり、地区・州・全国レベルのプロジェクト介入が、すべて加盟組織の組合員と指導部によって行われている。明らかに、これらの地域に立ち入って現地のマフィアや使用者に直接対抗できるのは、強力な組合だけである。
この大きな組織化の成果にもかかわらずINMFとSMEFIは、この産業部門の現行労働者の90%が依然として未組織だと考えており、PAC会合は2014~2016年のプロジェクト期間に組織化活動を継続するよう強く勧告した。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は次のように述べた。「INMFとSMEFIの業績は、協力と競合禁止によって現場で素晴らしい結果を上げられることを証明している。私たちはインダストリオールとして、この努力を今度はインドの採掘・エネルギー部門に広げ、より多くの産業部門で労働者の権利を促進する加盟組織の能力を強化していかなければならない」