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インダストリオール、世界女性デーを記念

2013-03-18

 USW(全米鉄鋼労組)は31013日にピッツバーグで「過去の尊重、未来の保護」をテーマにウィメン・オブ・スチール会議を開催、アメリカとカナダのすべての部門・地域から過去最多の1,000人近い女性が出席した。この会議では、教育、コミュニケーション、政治的影響力、組合活動、組織化、法律、迅速な対応および安全の分野で、どうすれば女性が組合に関与できるかに焦点を当てた。

 ウィメン・オブ・スチールは北米全域に5,000人以上の活動家がおり、USW各部門を主導する女性が増えている。女性は稼得能力や経済的安定の面で依然不利に立たされている。それにもかかわらず、大卒者は男性よりも女性のほうが多い。2010年の賃金格差は男性1ドルに対して女性77セントで、2012年にはさらに格差が広がった。最低賃金生活者の3分の2が女性だ。その結果、最低賃金が上がれば実に1,700万人が直接恩恵を受けることになる。社会保障受給者の6割が女性である。このような状況から、緊縮財政と予算削減が女性に真っ先に最も大きな影響を与えている理由が分かる。

 この会議はワークショップ中心で、政治的影響力から労働協約、組合の包括性向上に至る関連テーマを取り上げた。アメリカは乳幼児・妊産婦死亡率が世界で最も高い部類に入る。女性が有給出産休暇を取得できるようにすれば事態を改善できるだろう。出産休暇や福利厚生は団体交渉によって達成でき、USWはこれらの問題に関する条項の例文を作っている。

 USWは同労組が同盟を築いている世界各地の女性を会議に招待した。例えば、ユナイト・ザ・ユニオン(イギリス)、NUM(南アフリカ)、FMM-CFDT(フランス)、AWU(オーストラリア)の女性組合員である。会議最終日には、出席者全員がキャロル・ランドリーUSW副会長の司会による国際パネルに参加した。

 ドイツは男女平等の面で後れを取っており、賃金格差は平均23%だ。その理由はさまざまで、女性はパートタイムや重要性の低い仕事に就き、見通しが暗い低賃金部門で働いている場合が多いこと、今なお家事のほとんどをこなし、子どもや高齢者の面倒を見るために有給雇用を中断していることなどが挙げられる。その結果、女性は経済的に自立したり、家族を養ったり、尊厳ある老後生活を送れる年金を蓄えたりすることがめったにできない。

 そこでIGBCEIGメタルは、今年の38日に以下のとおり要求した。

●計画的な女性差別是正措置と職業機会の拡大

●女性の同一労働同一賃金と同一賃金関連法の採択

●指導的地位に就く女性の増加

●男女同一賃金

●経歴開発の機会均等

●人生のさまざまな段階に男女のニーズを公平に扱う労働時間

●女性の経済的生存を保証する雇用

●企業の取締役会や監視委員会における拘束力のある女性割当人数

●健康およびワーク・ライフ・バランスを公平に評価する労働時間とパートタイム労働からフルタイム労働への切り換えの容易化

●育児機会の拡大と養育費の援助

●家族休暇後の同等職務復帰の義務化

 インダストリオールは、38日にネパールのカトマンズで女性デーの行事に参加した。ナショナルセンターGEFONTは新しい方針で女性のエンパワーメントを優先しており、600人が参加する女性デー記念集会を開いた。

 コロンビアでは、すべてのインダストリオール加盟組織が378日の全国会議で女性デーを祝った。コロンビアの女性労働者が直面している主要な傾向は、在宅で働く女性の増加である。この最近の変化は、組織化して集団で闘う女性労働者の能力を抑えようとする資本側の新たな戦術とみなされている。

 そして最後に、エジプトの女性組織も国際女性デー祝賀行事を実施し、特に暴力全般と女性に対する暴力の停止を求めてデモ行進したり、政治分野で女性を支援して平等なパートナーとして扱うよう要求したりした。

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