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第179号インダストリオール・ウェブサイトニュース

タンザニアの組合、ビジネスと人権に関する国家行動計画に関与

2024-07-12

2024年7月12日:タンザニアのビジネスと人権に関する国家行動計画(NAP)の策定が進み、年内に仕上がると予想される中で、労働組合、市民社会組織およびインフォーマル経済労働者の代表30人が7月9-10日にダルエスサラームで会合を開き、自分たちが盛り込みたいと考えている要求について戦略を練った。


参加団体は、インダストリオールのサハラ以南アフリカ地域事務所がフリードリヒ・エーベルト財団(FES)タンザニア事務所と協力して開催した青年/ビジネスと人権ワークショップで、要求をめぐって議論した。

インダストリオールに加盟しているタンザニア鉱山・エネルギー・建設・関連労組(TAMICO)とタンザニア産業・商業労組(TUICO)、法律・人権センター、インフォーマル部門組合の統括組織Vibindo、いくつかの労働組合連盟、タンザニア労働組合会議(TUCTA)およびザンジバル労働組合会議が、NAPプロセスを促進している人権と良い統治のための委員会(CHRAGG)に関与。NAPへの提出物の作成方法について議論した。

製造業、鉱業、商業および建設業の労働者を組織化している各組合は、労働者の権利を保護するためにNAPに労働条項を盛り込みたいと考えている。促進すべきその他の問題は、調停、女性・青年・障害者の受容、国際労働機関の条約(仕事の世界における暴力とハラスメントの根絶を目指す第190号条約など)に言及する条項である。さらにNAPは、ジェンダー平等、中国企業を含む多国籍企業の説明責任、タックス・ジャスティス、生活賃金を促進すべきである。

国はインフォーマル経済労働者に社会的保護と基本的な健康保険、利用しやすいインフラ、より良い取引地域を提供してほしい、とVibindoは述べた。

国連人権高等弁務官事務所のマリア・ガルシア・トレンテ準人権専門官によるオンライン・プレゼンテーションは、市民社会組織と労働組合が特別手続きを利用できる方法を強調した。

パテルヌス・ルウェチュングラTAMICO書記長は次のように述べた。

「NAPプロセスは、労働組合が政府に、企業に労働法を遵守させることによって労働者を保護するという自らの義務を思い出させる機会だ」

経済政策もビジネスと人権に影響を与えた。例えば投資銀行や、国際通貨基金(IMF)、アフリカ開発銀行、欧州開発銀行などの国際機関は、タンザニアのビジネスと人権に関する対話に加わるべきである。というのも、これらの機関は社会的支出を妨げる融資条件によって、国家による人権無視を助長することがあるからである。

エリザベス・ボルリッチFESタンザニア事務所長は組合に対し、労働者の声を広げて説明責任を改善するために「ビジネスと人権に関する会話に加わる」よう促した。

「ビジネスと人権に関するNAPsは新たな戦略であり、これを利用して労働における基本的権利と適正な労働条件を要求することができる。これは人権デュー・ディリジェンス法の遵守に向けた極めて重要なステップだ。したがって、組合と市民社会組織がNAP政策プロセスに関与することが非常に重要である」とインダストリオール・サハラ以南アフリカ地域事務所所長のポール・フランス・ヌデソミンは述べた。

国家行動計画を策定済みのサハラ以南諸国は、ケニア、ナイジェリア、ウガンダである。国家行動計画はビジネスと人権に関する国連指導原則に基づいており、アフリカ連合はビジネスと人権に関する大陸政策を立案している。

 

【原文記事URL】

https://www.industriall-union.org/tanzanian-unions-engage-on-the-national-action-plan-on-business-and-human-rights

 

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