サイド・イクバルにFNV労働組合賞
2013-05-16
サイド・イクバルにFNV労働組合賞
今年のFNVフェーベ・エリザベス・ベラスケス賞は、インドネシア労働組合界の英雄サイド・イクバルに贈られた。FNVモンディアールは、インドネシアとコロンビアにおける労働組合員の闘いを描いたドキュメンタリー『労働者階級の英雄』の初上映も行う。
5月15日、新たに選出されたFNV会長とオランダ貿易・開発大臣も出席し、FNVフェーベ・エリザベス・ベラスケス労働組合権賞がサイド・イクバルに授与された。サイド・イクバルは、インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織であるインドネシア金属労連(FSPMI)の会長であり、労働組合総連合(KSPI)の会長でもある。
イクバルは昨年、広く注目を集めた。戦略的で大規模な労働組合キャンペーンによってロビー活動や動員、行動を実施し、インドネシア政府に圧力をかけた結果、11月21日に外部委託に関する新しい法律が制定されたのである。
イクバルは集会を動員、数百万人が街頭でデモを繰り広げ、賃上げ、労働の柔軟性の制限、法定社会保障の導入を要求した。その結果、最貧困層の保健医療と全労働者の年金が確保された。サイド・イクバルは、5月16日に初上映されるFNVドキュメンタリー『労働者階級の英雄』の中心人物2人のうちの1人でもある。
FNVモンディアールと映画製作者のフーブ・リュイジグローグおよびアルノ・バン・ベーストが、アムステルダムのバリエでこのドキュメンタリーを発表する。この映画はインドネシア、コロンビア両国の労働組合指導者を二元的に描いている。組合指導者であるサイド・イクバルとインダストリオール加盟組織コロンビア・シントラカルボンのイゴール・カレル・ディアスは、同国人の労働権を確保するために長年にわたって専心し、大きな成功を収めた。
FNVモンディアールは次のように述べた。「2人の組合指導者のおかげで、両国で団結権と団体交渉権が具体化し始めている。インドネシアでは、数百万人が街頭に繰り出して結集している。そしてコロンビアでは、最大の炭鉱が1カ月にわたって操業を停止した」
オランダの大臣は5月16日、バングラデシュの労働条件改善に向けて、国際労働機関(ILO)や世界銀行などの国際出資機関で主導権を握ると語った。大臣は、企業はもっと責任を負うべきであり、切迫感が足りないと感じている。
これを受けてFNVは以下のとおり述べた。「このニュースに大変満足している。FNVは、この計画に労働組合が関与することが何よりも重要と考える。労働組合は、切迫感を具体的な活動につなげるうえで監視機能を果たす」