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第187号インダストリオール・ウェブサイトニュース

インダストリオールはバングラデシュ暫定政府に対し、ロードマップの精神を維持するよう求める

2025-03-13



今週月曜日、ILO理事会は、2019年にILOに提出されたILO第81・87・98号条約の順守違反に関する苦情を受けてバングラデシュ政府が作成したロードマップの実施に関するバングラデシュ政府の最新進捗報告書について議論する。しかし、今回も進捗報告書は、統計に重点を置いており、必ずしも労働者の権利に関する国内の前向きな変化を示しているものではない。


ロードマップは、取組みの優先分野として次の4つを挙げている。すなわち、(i) 労働法改革、(ii) 労働組合の登録、(iii) 労働監督および施行、(iv) 反組合的差別行為/不当労働行為および労働者に対する暴力への対処である。バングラデシュ政府(GoB)は、4つの柱に関して実施された作業の進捗状況について、毎年2回ILOに報告することが義務付けられている。

2025年2月17日付の最新のGoB報告書には、バングラデシュ労働法の改正が2025年3月までに完了する予定であると記載されているが、これは実現しそうにない。

インダストリオール加盟組織は一貫して、多くの勧告がこれまで考慮されてこなかったことを指摘してきた。GoB報告書はまた、労働者の懸念に対処するために昨年9月に締結された18項目の三者合意に言及し、それを大きな成果として賞賛しているが、加盟組織は、この合意の実施が産業分野によって異なっていることを懸念している。

政府が労働組合登録手続きを簡素化すると約束していることについて、インダストリオール加盟組織は、GoB報告書の主張とは逆に、オフライン申請システムはオンラインシステムと分離されていないと指摘している。オンライン申請を提出した後、3日以内に申請書のハードコピーを提出することが義務付けられており、それを怠るとオンライン申請を再提出しなければならない。

さらに、申請の処理には、法律で義務付けられた55日間よりも長い時間がかかることが多い。また、GoB報告書によると、2020年7月から2024年12月にかけて、労働者を含む4万6,000人が登録手続きに関する研修を受けたが、同国の既製服労働者の80%以上を代表するインダストリオール加盟組織は、そのような研修についてほとんど知らないままである。

バングラデシュ政府の報告書によると、2024年7月から12月にかけて合計15,576件の検査が実施されたと述べている。これは、期間中毎日約85件の検査が実施されたことを意味する。特に、報告書によると441人しかいない労働検査官の数と、検査の前後に実施すべき業務の種類を考慮すると、検査件数は非常に疑わしい。

労働裁判所の未処理案件の解消に関する行動計画について、インダストリオール加盟組織は、労働裁判所が依然として十分な数の裁判官や検察官を欠いたまま運営されていると指摘し、国内の他の工業地域と比べて工場が少ない地域に新たな裁判所を設置しても無意味だと述べている。

労働組合に対する差別、不当労働行為、労働者に対する暴力に対処するという行動計画に関して、政府の関心は研修プログラムにのみ向けられているように見えるが、その成果は報告書のどこにも記載されていない。さらに、これらの研修プログラムのカリキュラムを策定するにあたり、労働組合との協議は一切行われなかった。

インダストリオール書記長のアトレ・ホイエは次のように述べている。

「インダストリオールは、バングラデシュ暫定政府に対し、インダストリオール加盟組織と協議を行い、ロードマップのすべての項目を実行するよう強く要請する」

【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/industriall-calls-on-the-interim-government-of-bangladesh-to-uphold-the-spirit-of-the-roadmap

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