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第187号インダストリオール・ウェブサイトニュース

ピレリ・メキシコの労働者、公正な組合選挙を要求

2025-03-11


独立メキシコ労働者連盟(ラ・リーガ)の組合員約1000人が、ピレリ・タイヤで労働協約交渉を行うために公正な組合選挙を要求している。


労働者はピレリ・メキシコに対し、グアナフアト州シラオの工場で自由公正な組合選挙を保証し、労働者が団体交渉プロセスで自分たちを代表する組合を選べるようにすることを求めている。

しかし労働側の主張によると、ピレリ経営陣は現在の組合、メキシコ労働組合連盟(CTM)傘下のミゲル・トルヒーヨをあらゆる面で有利に扱っている。労働者たちは、経営側は労働者に嫌がらせをし、間違った情報を与え、契約上の利益を取り上げると脅迫しており、ミゲル・トルヒーヨの組合員も自分たちの活動を妨害している、とも述べている。

13年間ピレリで働いているスサーナ・エルナンデス・メレンデスはこう述べた。

「私たちは、すべての労働者が労働協約の下で受け取る利益を改善すべく闘っている。この会社は間もなく14周年を迎える。CTM傘下組合のせいで、私たちはまだ何も利益を受け取っていない。ラ・リーガの組合員増加に取り組んでいるが、CTM組合員は絶えず私たちの活動を妨害しようとしている」

ピレリ・メキシコは裁判官を説得して、団体交渉プロセスで労働者を代表するために立候補するというラ・リーガの請願を却下させようとし、ラ・リーガには立候補に十分な組合員がいないと事実に反する主張をしている、とも労働者たちは言う。投票を遅らせるために、同社で1人の労働者も代表していない組合を団体交渉プロセスに引き込もうとする試みもあった。

ピレリが抵抗しているのは、メキシコのゴム産業を対象とする組合契約を適用したくないからだ、とラ・リーガ組合員は考えている。ゴム産業はメキシコで数少ない部門別契約がある産業の1つであり、疑う余地なく労働者に大きな経済的利益と仕事関連の利益を提供している。

メキシコのすべてのゴムメーカーが組合契約の適用を義務づけられているにもかかわらず、ピレリなど一部の企業はその実施を回避している。それどころか、経済的利益と労使関係の面ではるかに劣る労働協約を押し付けている。

やはり13年間ピレリで働いてきたファン・カルロス・バリエント・ラミレスは言う。

「これまでずっと、会社と今の組合は私たちに組合契約を隠してきた。ピレリは全世界に19の工場があり、この工場は2番目に生産性が高いが、賃金は最も低い。だから、私たちは組合契約の適用を求めて闘っている。目標を達成して労働者としての権利を取り戻すまで、休むことはない」

2024年中ごろ、労働者はアメリカ・メキシコ・カナダ協定(USCMA)の労働章に定める緊急対応メカニズムに基づいて請願書を提出した。米国代表団は、メキシコのゴム産業の組合契約が適用されていないため、労働者は権利を奪われていると判断した。

しかしメキシコ政府は異なる判断を下し、同社は組合契約で規定される2、3の経済的利益を労働協約に統合するだけでよく、部門別組合契約を完全に適用する必要はないと述べた。

それを受けてピレリ労働者は、自分たちに合った組合を民主的に選べるように組合選挙の実施を目指しており、同社で組合契約の完全適用を要求するために、団体交渉プロセスで組合代表を勝ち取りたいと考えている。

アトレ・ホイエ・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は、ピレリ・メキシコCEOのエンリコ・ベルディーノとメキシコ当局に書簡を送り、グアナフアト州シラオの工場で自由公正な選挙を保証するよう求めた。

「貴殿は、ピレリ・タイヤで組織化される可能性があるすべての労働者が、メキシコ労働法および国際条約の原則に基づいて、十分な情報を元に自由に無記名で投票権を行使できるようにしなければならない、とインダストリオールは考えます。結社の自由と団体交渉を促進する国際労働機関第87号および第98号条約の遵守を要求します」

【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/workers-at-pirelli-mexico-make-call-for-fair-union-elections

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