アゼルバイジャンの組合、今後の共同作業めぐり協議
2013-07-09
インダストリオール・グローバルユニオンは6月27~28日、アゼルバイジャンの加盟組織向けにワークショップを開催、労働組合指導者、組合役員、組合支部長を含む30人の労働組合員が参加した。
アゼルバイジャンでのワークショップはインダストリオール・グローバルユニオン結成以来初めてで、モスクワ地域事務所のバディム・ボリソフが開催した。ボリソフはインダストリオールの近況と主な活動を説明し、加盟組織が各部門の社会経済情勢について発表した。
参加者の1人が述べたように、アゼルバイジャン共和国地域産業・公共サービス労組(ARTULIPSW)は「灰の中から復活」しなければならない。公共サービス省の解体と大規模民営化を経て組合員数が激減した。地方自治体は組合活動への干渉によってこれに加担、組合員数は12万人から2万2,500人に減少した。同労組は大幅に弱体化したため、地域機構を放棄して地域代表制度を創出せざるを得なかった。金属労連は、少ない政府契約、老朽設備、工場での生産を妨げる役所の煩雑な手続きの問題を提起した。一般に、アゼルバイジャンの金属部門は拡大傾向にあるが、機械エンジニアリングは衰退しており、エンジニアリング工場が郊外に移転している。「企業はすぐに工場を取り壊したが、再建にはより長い時間がかかる」とアリ・グムバトフは述べた。その結果、金属労連の組合員数は5万人から1万人に減少した。金属労連は組合費の振り込みを拒否する使用者と闘い、訴訟を起こしたが、組合費に関する情報の不足が原因で敗訴した。しかし上級裁判所で勝訴し、使用者は4万ユーロの支払いと訴訟費用1万ユーロの補償を余儀なくされた。
石油・ガス産業労組指導者のザハンジル・アリエフは、しばしば解雇と組合員数減少を招くリストラの問題を指摘した。社会サービスの外部委託も、この傾向を助長している。国営石油会社は外国資産購入後、実質的に多国籍企業になった。アゼルバイジャン国外の事業も利益の一部を奪っている。
発電所・電子技術産業労組(ELEKTRO-IS)のラフィグ・イルダロフ会長が、アズテプロエネルゴ社の問題を取り上げた。同社経営陣は組合活動に干渉し、労働者にELEKTRO-IS脱退声明への署名を強制した。しかし同労組が抵抗して中央委員会が介入した結果、支部は救われた。
ワークショップ参加者は、さらに次のようなインダストリオール活動が必要だと述べた。
●ワークショップと「トレーナー訓練」プログラム
●国外からの参加者を招いた部門ワークショップ
●ジェンダー・若年者問題に関するワークショップ
●各国労働協約データベース
●訓練資料データベース
●DVDによる訓練プログラム
●アゼルバイジャンで活動を開始する特定企業に関する情報
●インダストリオールにおけるエネルギー部門の活性化