自動車部門国際会議
2013-10-03
メキシコ・メキシコシティー発
インダストリオールとフリードリヒ・エーベルト財団(FES)は、9月29日から10月3日までメキシコシティーで、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、日本の自動車労組とメキシコの組合の代表による会議を開催した。
この会議には、フォルクスワーゲン・グループのアウディとMAN、フォード、GM、クライスラー、ABボルボ、ホンダ、日産(自動車総連が代表)、ボッシュ、マーレなど、メキシコに生産拠点があるほとんどすべての自動車会社のハイレベル代表が参加した。
メキシコ側からは、上記各社のメキシコ工場の該当組合といくつかの独立組合(ホンダで承認を求めて闘っているSTUHM、自動車部品メーカー(PKC)の組織化に取り組むロス・ミネロスなど、自動車部門の労働者を代表する組合)が出席し、メキシコ経済にとって戦略的に重要なこの部門における労働組合化について激しい議論を交わした。
この会議と同時に、いくつかのインダストリオール加盟組織が、すべての民主的な独立組合(ロス・ミネロス、SME、CNTE教員労組、CNT、FAT、ホンダなど)を含む進歩的組織とともに大規模な全国集会に加わり、連邦政府が提案するネオリベラル改革に反対するとともに、1968年10月2日の悪名高い学生虐殺事件(Tlatelolco)を追悼したことに触れておく価値がある。
自動車部門会議の目的は、国際参加者にメキシコの組合情勢に関する情報を提供し、メキシコでインダストリオールの活動を継続することだった。
会議3日目に、国際参加者全員が「自社」工場を訪問し、現地の具体的な状況を理解した。続く4日目には再び会合を開き、さまざまな経験を共有・議論した。国外から参加した組合員の中には、すでに対応する組合と接触した者もいれば新たに関係を作った者もおり、いくつかの工場では真の組合が存在しないことがはっきりした。これらの工場では、使用者が真の組合の設立を阻止するために「幽霊」組合と協約を締結しており、労働者は通常、自分が疑似「組合」の強制組合員であることも、労働協約が存在することも知らない。
会合の終わりに以下のとおり決定・勧告した。
●グローバル企業ネットワークにまだメキシコの組合を招待していない場合は、可能な限り招待する。
●GFA締結企業の経営陣と協力し、メキシコでも労働者が結社の自由に対する権利と団体交渉権を享受できるようにする。
●メキシコの組合代表に、組合本部を訪問して活動の実態を自分の目で見るよう勧める。
●ヨーロッパと北米の組合による合同セミナーを開催する。
●来年、2回目のワークショップを開き、進展や活動を評価する。
●インダストリオールおよびFESと緊密に提携して現地ネットワーク活動を実施する。
●2013年にITUC/インダストリオール/TUCAハイレベル・ミッションがメキシコ政府とOECD/ILO提訴に関連して開始した作業を続行し、フォルクスワーゲンやボルボのような企業といくつかのメキシコの組合に、この社会的対話プロセスへの参加を勧める。
並行していくつかの重要な会合も開かれた。例えば、コンチネンタル労働者の独立組合(SNTGTM)とUSW/インダストリオールとの会合、自動車総連および日本のホンダ労組とSTUHM(ホンダ・メキシコで労働者の組織化に取り組んでいるメキシコの組合)との会合(経営陣が組織化活動を理由にSTUHM指導部を解雇したホンダ工場の状況について議論)、自動車総連とロス・ミネロスとの会合、シウダードアクーニャのPKCの状況に関する概要説明、UAWと日産クエルナバカとの協議であり、公式会議後に、この部門の民主的な独立組合による会談も行われた。
日本代表団は会議終了後、日本大使館などの機関との会談や視察も計画していた。
閉会にあたって、ヘルムート・レンゼがインダストリオールの見解を表明した。「私たちは包括的な組織となり、さまざまな政治的・イデオロギー的・文化的信念や文化を尊重しながら活動する体制を整えるべきだが、常に2つの基本原則に従わなければならない。第1に、どの組合に加入したいかは労働者が自由に決定すべきこと、第2に、団体交渉プロセスは透明かつ労働者主導でなければならないことだ」