インドネシアで暴力を代償に最低賃金引き上げ
2013-11-08
10月31日と11月1日の全国デモで、インドネシアの労働者150万人が街頭に繰り出した。要求のいくつかは満たされたが、一部の地域で抗議行動に対して暴力が行使された。
労働者の要求は、最低賃金の50%引き上げ、2019年までの段階的実施ではなく2014年1月1日からの国家医療保障制度の一斉実施、外部委託の撤廃、家事労働者に関する法律の制定、大衆組織法の廃止だった。ストの結果、いくつかの地方政府が最低賃金の30~40%引き上げを約束した。しかし、ジャカルタ州知事はわずか9%の増額を選んだ。
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織FSPMIおよびインドネシア労働組合総連合(KSPI)のサイド・イクバル会長によると、「この増額では生活費をカバーできないため、『非現実的かつ不合理』である」と述べている。
全国デモのあと、ボニー・ディアナント・インダストリオール東南アジア太平洋地域事務所代表がインドネシアを連帯訪問した。ボニー・ディアナント代表は労働組合代表と会談し、生活賃金と基本的な社会的保護を支援するというインダストリオール本部のメッセージを伝えた。
デモの暴力的終結
合法的かつ平和的な抗議が雇われた暴漢に攻撃され、労働者28人が負傷した。うち17人が重傷で入院中、3人は重体である。この事態にサイド・イクバル会長は、「「労働者は権利を求めて闘っているときに攻撃された。警察はこれが起こるに任せ、暴漢が武器を持って労働者を襲撃する状況を放置した。これは悲劇であり、インドネシアの民主主義は脅威にさらされている。警察は事件の責任者を見つけ出し、法的措置を取る必要がある」と憤慨している。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、インドネシアでのこの平和デモ参加者に対する攻撃に対して、「この人権と労働者のスト権の侵害はまったく容認できない。インダストリオールは暴力を非難し、インドネシアの状況を注意深く監視していく」と激しく非難した。