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第21号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2014年2月3~14日)

インドネシアの最低賃金を生活賃金並みに!

2014-02-14

 

インドネシアの首都ジャカルタに結集した3万人の労働者

 インダストリオール加盟組織FSPMI/総連合KSPIのサイド・イクバル会長は、2月14日、インドネシアの首都ジャカルタで開かれた記者会見で、インダストリオール・グローバルユニオンのユルキ・ライナ書記長とともに、インドネシア政府に対して、「低賃金を生活賃金レベルに引き上げ、すべての労働者が社会保障の利益を得られるようにしなければならない」との明確なメッセージを送った。

 ユルキ・ライナ・インダストリオール・グローバル・ユニオン書記長は、インドネシアの労働組合によるキャンペーンに対し、インダストリオールの全面的な支援を表明した。このキャンペーンは、生活賃金を確保するための継続的な最低賃金増額、社会保障改革、ディーセントな雇用に向けた外部委託の制限を要求している。

 ユルキ・ライナ書記長は2月13日(木)に労働省長官と会談し、「賃上げは恐れるようなものではない」というメッセージを伝えた。記者会見で同書記長は、「昨年、多くのアジア諸国で最低賃金が引き上げられた。バングラデシュの労働組合は2013年に何とか77%の増額を獲得したが、中国の最低賃金はすでにインドネシアより高い。インドネシアの労働者とその家族は、そろそろ自分たちが実際に創出に貢献した利益の分け前を受け取らなければならない」と述べた。

 サイド・イクバルFSPMI/KSPI会長は、「組合側は2015年に最低賃金の30%引き上げを求める」と述べ、「福祉国家を建設したければ十分な最低賃金が必要だ。私たちはもう待たない」と訴えた。

 今週、3万人の労働者が最低賃金の引き上げと政府が約束した国民健康保険への適用を求めて結集し、KSPI組合員も多数参加しジャカルタの街頭に要求実現を求めてデモ行進に繰り出した。

 国民皆保険は本年2014年1月からインドネシアの全国民に適用されることになっているが、まだ1,000万人以上が適用を受けていない。現在、201571日実施で合意済みの年金改革の確保に対する関心が高まっている。社会保障の拡充は、労働者がインフォーマル・セクターからフォーマル・セクターに移動するうえで役立つと言われている。すでに採択された年金改革を妨害しようとする使用者側の試みは、社会の平和と、全市民の繁栄に向けたインドネシアの前進を妨げる脅威となっている。

 ユルキ・ライナ書記長は次のように結論づけた。「インドネシアの労働組合は多くを達成したが、これからも闘いが待ち受けている。しかし、労働組合の団結力と要求実現への熱き情熱、そして強固な組織力によって、最低賃金が適正賃金に近づくことを私は確信している。インドネシアの労働組合の今回のキャンペーン行動は、私たちインダストリオールの加盟組合全員に良い刺激を与えてくれる」

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