2月28日は欧州同一賃金デー
2014-03-03
インダストリオール・グローバルユニオンは、このキャンペーン・デーに女性のための公正促進を要求する姉妹団体インダストリオール・ヨーロッパを支持した。
インダストリオール・ヨーロッパは2月28日の欧州同一賃金デーに、ヨーロッパで男女賃金格差をなくすという力強い要求を打ち出している。ヨーロッパの賃金格差は依然、女性差別の主な要因の1つとなっている。平均して、EUの女性は男性よりも時給が約17%少ない。この数字はベルギー、ポルトガル、スロベニア、ポーランド、マルタ、イタリアでは10%を割り込んでいるが、エストニアとオーストリアでは賃金格差が25%を超えている。
この状況は、このような不平等を根絶するために限られた数の措置しか実施されていないことを浮き彫りにしている。このため、インダストリオール・ヨーロッパとその機会均等作業部会は当局に対し、格差をなくすための取り組みの推進をさらに強く要求している。
男女平等の促進は経済・社会一般のために利益を生み出し、貧困削減と女性の所得増加に貢献するだろう。企業は、例えば女性の能力を評価し、職業生活と家庭生活を両立させる方針を立案したり、訓練や専門的能力開発を実施したりすることによって、より効果的に女性の才能・能力を活用して利益を得ることができる。
欧州連合における性別による賃金格差には多くの理由がある。
女性は多くの場合、男性が働いている職業ほど高く評価されない職業に従事している。そして、男性が優位を占める職業においてさえ、女性が担当している仕事は評価が低く、賃金も低いことが多い。
女性は無給の家事や育児の負担を担っているだけでなく、ヨーロッパでパートタイム労働者の大部分を占めてもいる。つまり、パートタイムで働く労働者の割合は男性のわずか8.3%に対して女性は31.5%であり、これは女性のキャリアや教育、年金・失業給付の受給権に悪影響を及ぼしている。
管理職に就く女性の人数も少なく、役員に占める女性の割合は12%、経営者に占める割合は3%にすぎない。
インダストリオール・ヨーロッパ機会均等作業部会は、この性別による賃金格差を縮小するために一連の措置や戦略を提案しているが、格差はなくなるどころか、残念ながら日に日に目立つようになっている。
この問題に取り組むために、私たちはさまざまな措置を提案している。
●雇用政策で賃金格差に取り組む。
●団体交渉と社会的対話を通して同一賃金を促進する。
●欧州レベルで優良事例の交換を支援する。
●法律の実施を改善・監視する。
●企業で賃金制度の透明性を高めるための方法を見つける。
●一定期間で女性管理職を増やすために、プログラムや具体的な行動を考案する。
●固定観念を打破するために、女性が少ない地位や部門で女性の人数を増やす。
これらの措置は団体交渉の枠組みや現地従業員代表委員会、欧州従業員代表委員会、国際協約を通して労働者代表が検討し、新規採用や昇進、訓練などを監視するとともに、あらゆる面における遵守と広い意味での平等を確保すべきである。
« 前のニュース