フィリピンでアップルのサプライヤーNXPによる権利侵害が悪化
2014-08-28
アップルは大変待ち望まれたiPhone 6を9月に発売する予定だが、重要な部品はNXPセミコンダクターズが供給している。NXPとアップルはいずれも、フィリピンで解雇された労働組合幹部24人に対する企業責任と道義的責任を無視している。
この深刻な労働権侵害が撤回されるまで、iPhone 6は倫理的に問題のある製品になるだろう。
幅広いキャンペーン組織連合はNXPに対し、5月5日のCBA交渉で不当解雇された労働組合幹部24人の復職を要求している。しかし、同社はインダストリオールに「介入して解決に努めている」と主張しているが、工場の実態を見る限り、経営側は組合つぶしの画策を強化している。労働者の権利の重大な侵害が日常的に発生しており、経営側は組合幹部24人の復職に向けて不可欠な措置を講じることを拒否している。
マニラ近郊のカブヤオ工場におけるNXPのMWAPつぶしは、労働権に関する国際基準の悪質な違反である。この侵害は、NXPの行動規範ならびにアップルのサプライチェーン倫理規範にも根本的に違反している。
アップルはNXPの重要顧客で、伝えられるところによれば、NXP製マイクロチップは新しいiPhone 6に、駐車場チケットや食品雑貨のような商品の代金をワイヤレスで支払う機能を与える。SumOfUsキャンペーンを通じて15万人以上の消費者や活動家がアップルにメールを送り、同社が介入してNXPに指示し、アップルのサプライチェーン規範に沿って行動させるよう要求した。アップルはインダストリオールと最初の対話を開始しているが、不当解雇された24人の組合幹部は復職していない。
LISP1経済特区の工場における組合に対する最新の攻撃的な威嚇として、「手に負えない振る舞い」と「怠慢」を理由に、選出代表の大規模解雇に積極的に抗議している残った組合員を告発する、警備員が食事中も含めて残った組合員の写真やビデオを撮影する、工場中に監視カメラを設置する、解雇された24人を支援するスローガンを掲げたTシャツの着用やソーシャルメディアでのメッセージ投稿を禁止する、といった行為が挙げられる。
レデン・アルカンタラMWAP会長は、インダストリオール・グローバルユニオンにこう述べた。
「私たちは断固とした姿勢を示し続けています。労働者の尊重を拒否するこの多国籍巨大企業に引き続き抵抗していきます。私たちはインダストリオールの支援からインスピレーションを受けており、闘争強化に力を入れる中で今後ともインダストリオールを頼りにしております」
フィリピン労働雇用省(DOLE)は解決に向けて協議を仲介しており、労使双方に提案している。DOLEの提示には、5.2%の賃上げ、不当解雇された組合役員24人のうち12人の復職、残り12人への適正な退職手当の支給が含まれている。
インダストリオール・グローバルユニオンのユルキ・ライナ書記長は、次のように述べた。「DOLEはフィリピンの労働法を尊重し、労働組合委員全員の復職を強く要求すべきだ。MWAPとインダストリオール・グローバルユニオン、その支持者は毅然と構え、NXPとアップルに明確に要求し続けている――#BringBackNXP24!」
さらに詳しい情報へのリンク
フィリピンのインダストリオール加盟組織15団体がMWAPを支持して強力な連帯声明に署名
NXPのドイツ従業員代表委員会が強力な書簡を送り、リック・クレマーCEOとNXPセミコンダクターズ・カブヤオのホセ・オルレアン・ゼネラルマネジャーに24人の復職を要求
詳しくは#BringBackNXP24ハッシュタグとフェイスブックを参照
15万人近い支持者がアップルに対し、NXPに正しい行動を取らせるよう要求しているSumOfUsオンライン・キャンペーン
http://action.sumofus.org/a/apple-supplier-nxp-union-busting/
ビデオ「Holiday Bust」
https://www.youtube.com/watch?v=QGSdSRAYUPE
ビデオ「アップルに知らせよう」
https://www.youtube.com/watch?v=Ijn7tZdk0EQ
解雇された24人一人一人のプロフィールを詳述するパワーポイント・ファイル
オーストラリアAMWUによる連帯
アップルCEOティム・クックへのUSAS書簡
https://www.facebook.com/bringbacknxp24/photos/pcb.1494905047412664/1494904597412709/?type=1&theater
アジア人権委員会によるNXP労働者への支援
http://www.humanrights.asia/news/hunger-alerts/AHRC-HAC-005-2014