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インダストリオール・ニュース「ヘッドライン」第8号(2012年8月30日)

和平交渉でロンミン紛争の解決に期待

2012-08-30

 現在、マリカナ白金鉱山で和平協定に向けてあらゆる努力が払われており、労働省当局者の調停で、50人の交渉担当者が近くのルステンブルグ市庁舎に集まっている。
 広く報道されたように、ポスト・アパルトヘイト時代の南アフリカで最悪の暴力事件が発生、スト中の闘争で10人が亡くなったうえ、8月16日にマリカナ鉱山施設で警察が34人の鉱山労働者に発砲した。今週、この鉱山では労働者2万8,000人の8%しか働いておらず、組合指導部の職場復帰要求は無視されている。和平交渉は引き続き行われる予定で、うまくいけば明日(8月31日)にも合意に達するだろう。

 ミルドレッド・オリファント労働大臣は8月24日にスト中の労働者と会談し、8月28日にはロンミン、組織労働者、スト中の労働者の代表および教会による和平会談の進行役を務めた。交渉の妨げとなる大きな障害は、経営側が「鉱山で平和を取り戻して生産が再開するまで賃上げ要求について議論しない」と述べているのに対し、労働者は「300%の賃上げ要求が受け入れられるまで生産再開を認めない」と主張し続けていることだった。和平交渉の成否は、この問題の解決にかかっている。
 逮捕された鉱山労働者は即時保釈を要求しているが、ロンミンが労働者の職場復帰を認めるかどうか不透明であるため、職場復帰要求も妨げられている。
 逮捕された鉱山労働者の弁護士レセゴ・ムシは法廷で、拘留されている鉱山労働者の保釈申請をこれ以上放置しないよう主張し、「政府が調査委員会の判断を待って警察を告発するつもりなら、拘留中の労働者にも同じ特権を与えるべきだ」と述べた。ロンミンが拘留された鉱山労働者の職場復帰を認めるかどうかは分からない。その後、検死の結果から、殺された労働者の多くが背中を撃たれたことが明らかになったため、独自調査を行う必要がある。
 多くの人たちが「司法調査は十分に広範なものではないため紛争の根本的原因に取り組むことができず、鉱山労働者や関連地域社会の社会経済的関心事に適切に取り組んでいない」と感じているため、独自調査を求める声が高まっている。これらの提案者が取り組もうとしている問題の1つは契約労働だ。
 NUMの要求に沿って、スーザン・シャバング鉱物資源大臣は白金部門の集中交渉体制を確立すると発表した。これによって、異なる鉱山会社で同じ仕事に従事している労働者の賃金格差や、契約労働の問題に焦点が当てられるだろう。白金部門で働く労働者の約3分の1が契約労働者で、推計によると収入が常用労働者よりも約60%少ない。

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