シーメンスGFAがアメリカで早くも試練に
2012-08-28
多国籍エレクトロニクス会社シーメンスとの新しいグローバル枠組み協約(GFA)が、米国メリーランド州の工場におけるUSW組織化活動に際して試練にさらされている。レイバースタートのキャンペーンに参加し、9月6日の投票を控えて会社側に雇われた組合つぶし屋に脅されている労働者を支援しよう。
シーメンスは2012年7月25日、同社の一般従業員代表委員会およびドイツのIGメタルとともに、インダストリオール・グローバルユニオンと40本目のGFAを締結した。この共同協約を通じてドイツ系のシーメンスは、全世界ですべての従業員の基本的権利を守ると約束している。
グローバル経営陣がこれらの約束をしたのと同時期に、米国メリーランド州の現地経営陣は2人の悪名高い組合つぶし専門家を雇い、労働組合がない同社ノースイースト工場での全米鉄鋼労組(USW)による組織化活動に強引に対抗した。シーメンスのジョー・ディドゥウォール業務担当取締役は、GFAの約束のいくつかを破り、従業員の1人に送った書簡で自らの立場を次のように明確にした。「第三者組合を職場に入らせることは多くの理由であなた方の最大利益にならないと思う、と言わざるを得ません。のみならず、当社や顧客の最大利益にもなりません」
会社に雇われた組合つぶし屋のケン・キャノンとジョー・ブロックは経営側とともに、労働者を脅して組合に加入させまいとしており、これは明らかに従業員の結社の自由に対する権利と団体交渉権への干渉・制限である。ケン・キャノンはこれまでシーメンスと協力してきており、自分には「組合設立を阻止しようとする経営側の努力を支援してきた40年の経験」があると誇らしげに述べている。
ノースイースト工場のシーメンス経営陣の精神と行動はグローバル枠組み協約の約束に完全に違反しており、インダストリオールは会社側に迅速な介入を求めている。ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、シーメンスのペーター・レッシャー社長兼CEOへの書簡で次のように述べた。
「組合つぶし屋のケン・キャノン並びにジョー・ブロックとの関係を直ちに断ち、上述の反組合的な活動をやめるよう要求します。経営幹部は、ノースイースト工場の従業員全員による会合を招集してUSW代表も出席させ、GFAの写しを提供するとともに、会社側が中立的な立場を取ること、すべての反組合的な活動をやめること、組合提言活動を理由に従業員に報復しないこと、USWが工場に合理的に立ち入って従業員とコミュニケートできるようにすることを知らせるべきです」
9月6日に職場選挙が行われる。USWへの支持を呼び集め、USWとレイバースタートのキャンペーンを通じてノースイースト工場のシーメンス労働者に連帯と支援のメッセージを送ろう。