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インダストリオール・ニュース「ヘッドライン」第8号(2012年8月30日)

フィンランドとメキシコの組合がPKCをOECDに提訴

2012-08-30

  フィンランドとメキシコの組合は8月28日、インダストリオール・グローバルユニオンとともに、メキシコにおける組合つぶしを理由にフィンランドの自動車部品メーカーPKCグループをOECDに提訴した。
 組合側は、PKCがメキシコのシウダードアクーニャで労働者の権利を侵害したと非難している。同社はフォード、GM、クライスラーなど北米の自動車・トラックメーカー向けにワイヤーハーネスを製造している。

 鉱山・金属・関連全国労組(SNTMMSSRM)は工場で公正な組合選挙と団体交渉権を要求しているが(http://www.industriall-union.org/industriall-calls-for-legal-and-fair-elections-at-pkc-mexico)、会社側は徐々に対抗姿勢を強めている。

 PKCは、民主的に組合代表を選出して使用者と交渉する労働者の権利を公然かつ組織ぐるみで侵害している、とユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は述べた。

 訴状によると、同社はSNTMMSSRMと交渉するどころか、制度的革命党と関連のある全国組織CTM(メキシコ労働組合連盟)に加盟する腐敗した組合と秘密協約を締結した。
 「労働者はまったく意見を聞かれず、投票の機会も与えられず、労働協約の写しさえ提供されなかった」とライナは述べた。「これは国際労働基準の甚だしい侵害だ」
 メキシコ労働当局は8月31日に聴聞会を開き、約6,000人の労働者を雇用する各工場で投票日を決める予定だ。しかし労働者の報告によると、会社側は給付削減や労働者のレイオフ、さらには工場閉鎖など、あの手この手で威嚇している。「残念ながら現時点では、公正な選挙を実施できるという保証はない」とライナは述べた。
 OECD多国籍企業ガイドラインの違反を申し立てる訴状は、フィンランドとメキシコのOECDナショナル・コンタクト・ポイントに提出された。訴状を提出したフィンランドの組合は、金属労組、専門技術職労組およびホワイトカラー労組Proである。メキシコの訴状はSNTMMSSRMが提出した。

 インダストリオール・ウェブサイトで訴状の英語版、スペイン語版、フィンランド語版を入手可能:

英語:http://www.industriall-union.org/sites/default/files/uploads/documents/PKC-Mexico/pkc_oecd_queja_final_-_en.pdf
スペイン語:http://www.industriall-union.org/sites/default/files/uploads/documents/PKC-Mexico/pkc_oecd_queja_final_-_es.pdf

フィンランド語:http://www.industriall-union.org/sites/default/files/uploads/documents/PKC-Mexico/pkc_oecd_queja_final_-_fi.pdf

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