オリンピック主催国、人権尊重を促進する公式声明に署名
2012-08-30
今回のオリンピックと向こう3回の夏季・冬季オリンピックを開催する4カ国(イギリス、ロシア、ブラジル、韓国)の政府は今日、共同人権公式声明に署名した。
イギリスならびに将来のオリンピック・パラリンピック開催国であるロシア、ブラジルおよび韓国の代表が、選手とオリンピック関係者、人権機関、国際メディアの前で公式声明に署名し、オリンピックの潜在能力を活かして人権を促進することを誓約した。
将来の主催国は、自国でのオリンピックを利用して世界人権宣言(尊重、多様性、寛容および公正の価値、あらゆる形態の差別と闘うことの必要性など)に対する認識を促すと誓約した。
国際労働組合総連合、インダストリオール・グローバルユニオン、国際建設林業労働組合連盟およびクリーン・クローズ・キャンペーンが調整するキャンペーンであるプレイフェアは長い間、国際オリンピック委員会(IOC)に対し、オリンピック憲章で労働者の基本的権利を支持し、オリンピックのライセンスを保持するすべての企業にこれらの権利の尊重を義務づけることを約束するよう求めてきた。今日の公式声明は、この要求に応えるようIOCにさらに圧力をかけるものだ。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は次のように述べた。
「国連世界人権宣言の第23条は、すべての人は公正かつ有利な労働条件と報酬を確保し、労働組合を結成してこれに加入する権利を有する、と述べている。今日署名された公式声明の観点から、私たちは主催国に対し、オリンピックのサプライチェーンでこれらの権利をどのように保護するつもりなのか説明を求めていく」
シャラン・バロウITUC書記長は次のように述べた。
「これら4カ国の政府は、このように強く国連の世界人権宣言を支持することによって、人並みの賃金、同一賃金および安全に基づいて労働者の権利を保護し、施設を建設し、オリンピックに必要な人員を配置し、スポーツ用品や記念品を作ると約束した」「これはIOCとオリンピック主催国政府に対する警告だ。今後3回のオリンピックでは労働者の搾取をなくし、すべての人々にとって健全な活動にし、これまで以上に素晴らしい行事にしよう!」