広報ニュース

第31号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2014年11月~12月)

リフト/エスカレーター労働者が団結してグローバル行動

2014-11-11

 

ライナー・ウィンマー部会長

 インダストリオール・グローバルユニオンが11月11~12日にウィーンで開いた会合に、「ビッグ4」のリフト/エスカレーター労働者が参加し、この部門の労働条件を改善するために「ウィーン宣言」を採択した。ネットワーク活動を強化するために、世界13カ国から36人の労働組合代表が集まった。

  「ビッグ4」、すなわちオーティス、コネ、シンドラー、ティッセンクルップの全社が参加した。労働者代表、欧州従業員代表委員会メンバー、労働組合代表が、この産業の現状だけでなく、安全衛生や適正な労働条件の必要性についても協議した。会合の終わりに、参加者は全会一致で「ウィーン宣言」を採択した。

 リフト/エスカレーター労働者は宣言の中で以下を要求している。

 ●仕事量の増大と仕事関連のストレスへの対策

●同一労働同一条件の原則に基づく不安定な労働条件との共闘と並行した、下請契約の効果的な緩和あるいは(少なくとも)規制

●従業員の監視やGPSによる追跡の中止

●この産業で働く従業員のために安全で健康的な労働環境を確保する、労働安全衛生に関する共同イニシアティブ

●リフト/エスカレーターの下請けや維持管理を規制するための(範囲、内容、頻度に関する)拘束力のある規則・基準

 しかし、オーストリアのインダストリオール加盟組織ProGe会長でもあるライナー・ウィンマー部会長は、次のように述べた。「私たちはただ文句を言っているだけではない。この部門で労働条件を改善し、持続可能な産業職場を実現するために、使用者と社会的対話を行う用意もある。常用労働者であれ下請労働者であれ、リフト/エスカレーター従業員のディーセント・ワークを求めて努力している。今日の会合で、この部門のニーズにも応えるウィーン宣言が採択されたことを誇りに思う」

 代議員たちは議論するだけでなく、わざわざ時間を取って、数週間前からロックアウトされているオーストラリア・ビクトリア州のオーティス労働者にも連帯メッセージを送った。

  EUとアメリカが密室で交渉しているTTIP(自由貿易)協定が引き起こすであろう結果についても討議した。中心となる関心領域は以下のとおりである。

●透明な議論・交渉プロセスの必要性

●ILO中核的条約(特に労働安全衛生に関する条約)の完全な遵守

●自由貿易よりも社会保障を優先しなければならない

●TTIPは国内労働法を弱体化させてはならない

●交渉終了前に労働者団体の意見を聞かなければならない

  このネットワーク会合で行われた多様な議論や関与を踏まえて、インダストリオール内部でこの部門を担当するマティアス・ハートウィッチは次のように語った。

「このグループが単なるリップサービスにとどまらず、労働組合の企業別ネットワークを引き続き強化していくために献身していることが分かってうれしい。参加者は、既存の欧州従業員代表委員会との協力も約束した。連絡担当者の任命によって、ネットワークの稼働に向けてさらに一歩踏み出した。それに加えて、組織化活動とその成功例に関する意見交換も開始した。今後の道のりは長く厳しいが、今私たちは前進している」

 下記サイトで写真を参照:

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