マレーシアとインドネシアの組合、ストップ不安定雇用の闘いを継続
2014-12-22
先週、インドネシアとマレーシアで全国統一会合が開かれ、両国のインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織が不安定労働に対抗する行動を評価した。組合が勝利を達成するたびに、使用者は相変わらず異議を唱えている。
インドネシア、3ナショナルセンター合同で、100万人労働者動員し不安定雇用の利用に抗議
インドネシアでは、3つのナショナルセンター(KSPI、KSBSI、KSPSI)が12月10日に100万人の労働者を動員し、特に国有会社における不安定雇用の利用に抗議した。
2013年10月にインドネシア議会が国有会社における「外部委託禁止」を勧告したにもかかわらず、公企業では今なお外注労働者の大規模な利用が続いている。
組合主導の国有企業労働者共同運動(GEBER BUMN)は現在、公共部門における外部委託の禁止と外注労働者約28万人の身分変更を求めて、キャンペーンの先頭に立っている。
このキャンペーンには、金属労組のFSPMIとロメニック、エネルギー労組のFPEとKEP、鉱山労組CEMWUなど、インドネシアのインダストリオール加盟組織数団体が参加している。
これらの組織は公共部門において、電力会社PLNや石油・ガス会社ペルタミナといった企業で、不安定労働者を動員・組織化している。
ジャカルタでのインダストリオール全国統一会合で、加盟組織は、このキャンペーンを継続する決意を再確認した。同時に、民間企業でも不安定雇用との闘いを続けていく。
インドネシアにおける契約・外注労働者の割合は、衣料・繊維・履物産業で65%、金属・電子産業で60.7%との報告がある。民間企業は5つの雇用区分(警備、清掃、配膳、鉱業部門支援サービス、輸送サービス)においてのみ派遣労働者を利用できるとする2012年11月の労働省令の実施にあたって、組合は使用者からの抵抗に遭っている。
マレーシアでは、不安定雇用との闘いは移民労働者の問題と密接に関連している。この国で活動する企業は、人材斡旋会社を利用してネパールやミャンマーなどの国々から低賃金労働者を呼び寄せ、有期契約で間接的に雇用している。
マレーシア労働組合会議(MTUC)はインダストリオールの支援を受けて、マレーシアで外部委託との闘いにおいて重要な活動主体となっている。進行中の抗議行動が奏功し、政府は農業部門における外部委託の利用制限を余儀なくされた。
使用者側の抵抗が原因で、この法律の実施には今も混乱が見られる。クアラルンプールでの全国統一会合で、加盟組織は、現地人・移民外注労働者の利用はマレーシアで今なお広く問題になっていると報告した。数々の困難が伴うにもかかわらず、加盟組織は、不安定労働者、特に移民労働者を組織化するための行動計画を立案した。
移民労働者は労働組合活動への参加を恐れていることが多く、自国に送り返すと日常的に脅されている。インダストリオール加盟組織の報告によると、これらの脅威に負けず、有期移民労働者は製造会社で無記名投票に参加するために、使用者によって課せられた障害を克服する戦略の策定に着手している。
インダストリオールは今後とも両国の加盟組織を支援し、現行法を積極的に実施するとともに、これが使用者による不安定雇用の利用を効果的に抑制するよう確保するために取り組んでいく。