ILOでスト権支持
2015-02-26
労働組合が数カ月にわたって圧力をかけた結果、2月23~25日にジュネーブで開催された重要な政労使会合のあと、国際労働機関(ILO)の使用者グループはスト権を承認した。会合に参加した使用者グループと労働者グループの共同声明は、ILOがスト権を承認することを確認している。 労使の合意により、2012年以降ILOが陥っていた膠着状態を解決する包括提案が策定される。 この提案は、3月のILO理事会に承認を求めて提出される。スト権は何年も前から、政労使によって広く受け入れられている。にもかかわらず使用者グループは、ILO第87号条約に明示されていないとの理由で、スト権に異議を唱えてきた。使用者グループがこの問題について譲歩することを拒否したため、ILOは多くの国々の重大な労働侵害事件に取り組んでいない。声明発表に先立って世界抗議デーが行われ、2月18日に労働組合連合団体がスト権を擁護して60カ国以上で100件を超える行動を実施、インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織も参加した。この抗議行動の狙いは、ILOで政府・使用者両グループに圧力を加えることである。
重要なのは、それまでこの問題に関して意見が分かれていた政府グループが、2月の会合でスト権を強く支持したことである。この会合で同グループは次のように述べた。
「政府グループは、スト権が、ILOの労働における基本的原則・権利である結社の自由と関連していることを認める。政府グループは、スト権を保護しなければ、結社の自由、特に労働者の利益を促進・保護するために活動を組織する権利を、完全に実現できないことを明確に認識している」
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長はこう述べた。「使用者によるスト権の承認は非常に積極的な進展だ。これは、この基本的権利を守ろうと懸命に闘った加盟組織の功績である。しかし、闘いは終わっていない。引き続き警戒し、使用者が二度とスト権を人質に取らないようにしなければならない」
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