ブラジルの組合、トヨタとフォードで雇用を確保
2015-03-31
ABC金属労組は自動車メーカーのトヨタおよびフォードと協約を締結し、ブラジル・サンパウロ州の2大工場で労働者の雇用を保障した。
CNM-CUTを通してインダストリオール・グローバルユニオンに加盟する同労組は、3月27日にフォードと協約を締結し、サンベルナルド・ド・カンポの同社工場で2017年まで労働者の雇用を確保した。
この協約は雇用保障に加えて、2年間の賃上げと、成果に基づく3年間の利益分配ボーナスも盛り込んでいる。
その数日前の3月23日にも、やはりサンベルナルドで、ABCは雇用保護と持続的成長に関する同様の協約を締結し、この協約はトヨタ工場の労働者に全会一致で承認された。
トヨタは、1960年に日本国外初の同社施設として開設したサンベルナルド工場の近代化に、1,900万ドルを投資する計画を発表した。
同社は現在1,700人の労働者を雇用し、アメリカに輸出するためのカローラとカムリを生産している。
ABCによると、同社は3直の導入によって全ユニットの生産量を約10%拡大し、ポルト・フェリース(サンパウロ)に将来建設されるトヨタ工場に部品を供給するために生産量を14%増やすと予想される。
この協約によって、「トヨタは進出先の国々で経済・社会の発展に持続的に貢献することを、当社の主な価値観の1つとして打ち出したいと考えている」とブラジル・トヨタのスティーブ・サンタンジェロ社長は述べた。
「この協約は、自動車産業が厳しい状況に直面し、多くの自動車メーカーがレイオフを避けるためのメカニズムを採用しているブラジルにとって、絶好の時期に締結された」とラファエル・マルケスABC金属労組会長は述べた。
フェルナンド・ロペス・インダストリオール書記次長は言う。「サンベルナルドの組合員の雇用を確保する大きな成果を上げたことについて、ABC金属労組に祝意を表したい。この協約は、加盟組織CNM-CUTとABC、ブラジル政府が現在交渉中の雇用保護プログラムに沿っており、採択されれば、ブラジルのすべての産業部門全体にこの優れた慣行を広めるうえで役立つと期待される」
なお、トヨタ労働者のセベリノ・ホセ・ダシルバは、ブラジルのサンベルナルド工場でトヨタと労働協約を締結するために重要な役割を果たした。