日本の金属労働者、大幅賃上げを確保
2015-03-26
インダストリオール・グローバルユニオンに加盟する日本の金属労組は、2015年の春闘で16年ぶりの大幅な年間賃上げを達成した。日本の金属労働者は毎年2月に賃金・労働条件に関する要求を提出し、団体交渉を行う。
日本経済はデフレに苦しんでおり、不透明な時期にある。組合は、賃上げは経済の活性化に貢献すると信じている。全日本金属産業労働組合協議会(JCM)は、自動車、ICT・電機・電子、機械、鉄鋼、造船各産業の大手企業で50組合の組合員を代表している。
JCMは特に以下の成果を強調している。
●すべての労働組合が賃金構造維持分を何とか確保した。これは実質的に月約2%(およそ6,000円、50米ドル)の引き上げとなる。
●賃金構造維持に加えて、賃上げを要求する組合の97%が2,801円の追加増額の取り決めに成功した。基本給の増額と合わせて、月約8,801円の引き上げとなる。
●33組合が年間平均一時金5.26カ月分(前年比0.1カ月分増)を取り決めた。
●24組合が企業内最低賃金(月額)の2,004円の増額を取り決めた。これは未組織労働者と非正規労働者の賃上げにも寄与する。
●非正規労働者の労働条件改善に関して、いくつかの組合は、経営側から積極的・具体的な回答と協力的で好ましい約束を引き出すこともできた。
2015年の春闘で達成した結果に関する声明で、JCMは次のように明言している。「今後回答を引き出す組合についても、これまで引き出した回答と同様、昨年の引き上げ額を確実に上回る賃上げを獲得すべく、支援を進める」