キャタピラー労働組合ネットワーク、意欲的な活動計画を採択
2015-06-11
6月10~11日にブリュッセルで、4大陸から集まった30人以上のキャタピラー労働組合代議員が会合を開き、ネットワークが取るべき今後の措置について合意した。
キャタピラー労働組合ネットワークは、現在キャタピラーが事業を展開しているほとんどすべての大陸を網羅している。北米、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの労働組合が積極的に関与し、インドとラテンアメリカの組合も招待された。すべての代議員が、世界中のキャタピラー・グループで見られる悪しき労働慣行について報告した。キャタピラー経営陣は反組合的であるだけでなく、多くの国々で組織化を目指す従業員に嫌がらせをしている。
キャタピラーは、建設・鉱山機械、エンジンその他の機械エンジニアリングを製造する米国トップの多国籍メーカーである。
キャタピラーでは世界のほとんどすべての場所で、大規模な余剰人員解雇が実施され、常用雇用がさまざまな形態の不安定雇用と入れ替えられている。一部の国々では、労働者が恐怖心を感じるあまり、週末に秘密の場所でも労働組合や組合オルグと話をしようとしない。この状況はキャタピラー労組にとって容認できるものではなく、組合ネットワークは行動を起こすことにしている。
特にイギリス、アメリカ、オーストラリアの代表が、将来、必要なときに必要な場所でインダストリオール・グローバルユニオンとともに組織化の努力を支援することを約束した。
代議員は、既存の欧州従業員代表委員会(EWC)との協力およびグローバル・レベルでの協力を改善することについても合意した。定期的に情報交換を行う。また参加者は、オーストラリアのインダストリオール加盟組織AMWUとともに引き続き調査活動を進め、同社がどこで活動しており、どこで連帯活動が必要かを、より総合的な視点でとらえるようにすることにも合意した。
ノーウッド・ジュエル副会長に代わって会合の議長を務めたUAWのティム・ブレスラーは、ネットワーク参加者が積極的に貢献し、日常的な任務に加えて仕事を引き受ける意欲を示したことに印象を受けた。
イギリスの組合ユナイトのトニー・マーフィーも、このネットワークは過去数年間に大きく進歩したと述べ、ネットワークが今年、目標と任務を掲げた明確な作業計画を採択し、参加者が特定の期日までに結果を出すと約束したことを、真の進歩として強調した。
マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール機械エンジニアリング担当部長は、次のように述べている。
「特定の期日までに達成したい具体的な任務と目標、明確な構想に基づく作業計画が採択された今、私たちは反組合的な企業の経営陣に対しても、このまま黙ってはいないという明白なシグナルを送っている。隠れる場所はどこにもない、私たちのほうから出向く、と。しかし同時に、経営側との公正な社会的対話を導入するために手を差し伸べ、キャタピラー内部でオープンに問題を解決できるようにする」