2005年闘争中央討論集会 パネルディスカッション
「2005年闘争に対する各産別の取り組みと
春季生活闘争の変革」


目 次

<コーディネーター課題提起>
<中長期的な労働運動における課題について>
<どうしたら労働組合の共闘を成果あるものに再生できるか>
<2005年闘争とこれからの春闘について>
<労働組合の評価軸について>
<コーディネーターまとめ>
<古賀議長 総括>

<コーディネーター課題提起>
労働問題は今、ニート・フリーター・非正規社員の増加・雇用形態の多様化・格差・賃金制度の変化・長時間労働など、挙げるときりがありません。しかし労働運動はどんどん影が薄くなってきています。教科書的にいえば労働組合の存在意義は大変重要ですが、今の労働組合の存在意義は、組織率の低下を見るまでもなく、非常に疑問です。
ここまで低調になった原因は、一言で言えば雇用形態の多様化に組合の組織が対応できていないのではないか。ではなぜ対応できないのかといえば、「春闘」というロングセラー商品を持っていたため、革新を怠ってきたからだと思います。その結果、新しい労働運動を構築する機会を失い、魅力が低下し、社会性を喪失したということだと思います。
ではなぜ「春闘」はだめになったのか。インフレという風がなくなったこと、グローバル化によって、経済が日本国内で完結するカルテル型構造ではなくなったこと、従来の意義であった豊かさの追求が、ある程度達してしまったこと、の三つが考えられると思います。
このディスカッションでは、前半で中長期的な労働運動の課題について、後半で春闘について議論したいと思います。

古賀議長
(電機連合委員長)
自動車総連
加藤会長
JAM
小出会長
基幹労連
宮園委員長
全電線
福田委員長
コーディネーター
日経森副主幹

<中長期的な労働運動における課題について>
■電機連合 古賀委員長
今、労働運動や労働組合に課された課題は、まず、組合員や社会からみて、運動や活動が見えていない、伝えきれていないということ、また、組合員だけではない、働く者全体の真の連帯をどう考えるのかということ、さらには社会運動としての労働運動をどう捉えるか、運動領域を職場・家庭・地域・社会・国際的視野にどう拡げていくかということだと思います。
そのためには、もう一度連合・産別・単組・地域組織の役割・機能・分担を再整理して、総合的に力を発揮する方策を議論する時期に来ているのだと思います。産別としては、より産業政策を強化しなければならないし、その底辺である組織化の推進は連合全体としての課題であり、われわれの課題として受け止めなければなりません。
いずれにしろ、日本全体が大きな曲がり角にあるということは確かなことですから、これに対する仕組み・システムを働く側からどう提起するか、日本の活力を維持し、信頼関係を維持するための政策提起は労働組合の役割としてあるでしょうし、より力を入れなければならないと思います。

■自動車総連 加藤会長
全般的な課題認識は古賀委員長と同一です。私は連合運動と賃金問題に絞って話したいと思います。
春闘がカルテル方式だったことからいかに抜け出すかが課題です。それぞれの組合に力がないから寄り添って同じことをやる時代は過ぎています。1つ1つが強いものが集まって初めて強くなるのであって、そういう方向をめざしています。
連合運動は、働く者共通の課題、税制と社会保障の問題を集中的に解決していくことだと思います。その上で、それぞれの産別・単組は、自分達がやらなければいけないことを自ら考え、行動していく体質にすることによって、一つひとつの組合が強くなり、強いものの力を結集して更に上を目指していくということだと思います。
賃金問題では、これまで賃金の生計費の側面を強く押し出していた交渉から、高い労働の質をどう評価させるかにしなければいけないと思います。また、引き上げ幅から絶対額へ移行することによって、賃金交渉を見えやすくし、成果配分をしっかりと労働者に向けるための共通の土俵作りをしなければいけないと思っています。

■JAM 小出会長
JAMは結成以来、自立的な中小共闘をどう作り上げていくかを考え取り組んできました。連合の中でも中小共闘がある程度形作られてきました。しかし、今後とも中小共闘が日本の労働運動の中心になりえるかといえば、そうは思いません。今、もう一度共闘軸を作り変え、JC共闘を再構築しなければ、日本の賃金は上がらないということになってしまうと思います。
また、グローバル化に対する対応は必須です。労働市場や産業構造が大きく変化する中では、連合・JC・産別はもちろん、単組の役員の意識改革が必要だと思います。例えば最近の労働基準法改正などでは、必ず労使協議の項目が入っています。単組の中で本当に春闘の時のような機関決定するプロセスを踏んで組合員の意識を統一して労使協議がされているのか。そこを考えなければいけないと思います。

■基幹労連 宮園委員長
まずは産別組織の強化に全力を傾注しなければならないと思います。その中には、現在、なかなか産別の取り組みに参加することができない中小の単組への対策もしなければいけないと思っています。
まだまだ組合員に対する企業連・単組の求心力はあると思っています。ただし、取り組みが企業内に偏っている、それをどう産別運動や連合運動、また社会的な課題に対して活動を広げていくかが課題だと思っています。そのためには、それぞれの立場での役割を整理し、しっかりと果たしていくことが重要だと考えています。

■全電線 福田委員長
労働運動全般に対する課題認識は皆さんと同一です。では全電線としては、ということですが、近年急激に変化をした電線産業をとりまく環境に、労働組合としてどう対応していくかということに尽きると思います。これまで良くも悪くも安定していた電線産業の構造が、急激に不安定化してきた中で、産別としての統一闘争をどうするのかなど、これまでの運動を再検証する取り組みを始めています。この中で、十分に顔の見える運動、大手中小一体感のある運動を基本として、これからの方向性を見いだしたいと思っています。<ページのトップへ>


<どうしたら労働組合の共闘を成果あるものに再生できるか>
■電機連合 古賀委員長

まず、働く者全体の連帯や共闘を考え、我々の社会性をどう考えるかといったところに意識を変革しなければならないと思います。また、ナショナルセンター・産別・単組・地方組織の役割をもう一度明確に整理することも必要だと思います。
ナショナルセンターはナショナルミニマムというものをしっかり押さえ、改善していく、あるいは非典型雇用労働者・男女の均等処遇へ向けての社会的合意形成をどう図っていくか、という問題を主軸に取り組んでいくことです。産別は、賃金・一時金闘争や全体のミニマムも含めて、具体的労働条件の確立が必要です。また、スケールメリットを生かしたセーフティネットの構築や未組織労働者個人への働きかけもあると思います。単組は、新たな企業内の制度確立時の労使協議や、制度運用におけるチェック&フォローを基本としながら、組合員の多様な要求・欲求にどうこたえる体制をつくるかに尽きると思います。企業の枠を超える社会的役割の自覚・意識改革をやるという整理のもとで、どこかの軸で共闘できると思います。
働き方の多様化に対応する均等処遇の問題は、賃金の捉え方に非常に関わる問題です。電機連合では、より仕事や役割を重視する賃金制度ということで、「職種別賃金」という考え方を提起しました。より仕事や役割を重視した賃金を整備して、社会的あるいは産業内で横断性を持つ仕組みに組み替えることによって、働き方や雇用形態の多様化に対応する処遇のあり方ができてくるのではないかと思います。

■自動車総連 加藤会長
今までの労働運動のスタイルは同じものを求めて同じになっていくことが重要でした。だんだんばらついてきましたが、必ず共通項はあるはずです。JCで言えば、民間・金属産業・ものづくりという共通項があります。産別でいえば、自動車産業という共通の労働市場の下で、私たちの労働の価値を価格化して、それを産別としてしっかりコントロールする、そういう力をつけることだと思います。
個々人の生活、ライフスタイル、価値観が違うにも関わらずあえて同じであることだけを大切にしてきましたように思います。今後は、同じものを求めるのではなく、共通項を持つもの同士が、多様性を持つことを認め合いながら、なおかつそれが可能な状態にしていくということだと思います。20年前に組合が掲げた、心の豊かさを今、真に求めなければいけないのかなと思います。
また、情報開示はあまり進んでいません。ベンチマークを出してしっかり比較をしていくことになれば、マーケットのなかで一緒に取り組む価値が出てきます。平均賃金でやっていたのがだめだということが10年かけて皆の共通認識になってきました。今はステップであり、ようやく35歳賃金の開示が進んできました。

■JAM 小出会長
これまでのJC共闘は、鉄鋼産業が引っ張ってきた時代、電機産業が引っ張ってきた時代という流れがあったが、このときには同額決着での共闘でした。
しかし、これからの共闘軸は格差是正だと思っています。JCに加盟する各単組がしっかりと情報を開示し、産業ごとに目指すべき水準を明示することによって、新たな共闘軸がうまれるのではないかとおもっています。組合員個人の実態、あるいは単組の実態と、その指標を比較することによって、格差是正という新たな共闘軸で本気になって取り組むことができると思うのです。しかしこれは理論を構築すれば前に進むという性格のものではありません。皆さんが一緒に参画することによって、共闘が新しく作り変えられるのではないかと思います。

■基幹労連 宮園委員長
旧鉄鋼・造船・非鉄ともに、環境条件の劇変にここ20年ほどさらされてきまして、構造改善・リストラを絶え間なくしてきました。最近まで、連合・JC共闘に踏み込んで対応する余裕はありませんでした。また、現在も3つの産業をとりまく環境には大きな違いがあります。そういった中で、まずは基幹労連としての共闘をどう作り上げていくかだと思っています。その上で、JC全体の共闘をどうしていくかを議論することになると思います。いずれにしろ、06年以降、産別内部は当然として、JC全体として何らかの共闘軸を作りながら一定の成果を上げる努力が必要だと痛感しています。

■全電線 福田委員長
再検証の中で、とにかく一回原点に返って考えるべきではないかと思っています。企業別組合がそれぞれ日本の産業の発展に貢献したことは事実であり、それぞれの労使関係の安定を図ってきたことも事実です。やはり原点は職場であり、企業別組合の組織強化がどうやったらできるのか、から検証をスタートして、皆がまとまれるところは何なのか、共闘軸をどこに求めるのかを議論していきたいと思います。<ページのトップへ>


<2005年闘争とこれからの春闘について>
■電機連合 古賀委員長

電機連合では2001年の春闘改革の議論で、総合労働条件改善、労働界全体の役割機能の明確化、就業形態・勤務形態等の多様化に対応した均等処遇、個別賃金方式の新たな展開、労働運動全体の効率化による新たな運動への求心力、という5つの大きな方向を確立しました。
また、職種別賃金の考え方を打ち出し、個別賃金方式の銘柄を、まず勤続・学歴を基準とした標準労働者基準から、それらを特定しない基幹的労働者基準へと変え、次のステップでは職種的なものに転換していこうと思っています。ただし、仕事や役割重視の賃金ということになると、まだクリアしなければならない課題も多いですから、賃金実態調査を行いながらタイミングを図っていきたいと考えています。また、同時に人材の流動化に対応するワークルールやセーフティネット、キャリア形成システムの確立を図っておかなければいけないと考えています。
賃金と裏腹になりますが、労働の質を高める、あるいは労働の価値を高める、組合員の能力開発や人材育成など、キャリア形成に対して労働組合がどう関わっていくのかも大きな課題としてあります。
2005年闘争では、賃金体系の維持、産業・企業業績の回復を的確に反映した一時金、産業内格差改善の取り組み、ワークライフバランス、すなわち労働時間や仕事と家庭の両立支援の中長期的な視点での取り組みを、中間点的な位置付けで行います。

■自動車総連 加藤会長
自動車総連は、製造から販売まで自動車に関するヴァリューチェーン全てを組織化しています。それぞれが強くなることをめざすなかで、賃金交渉は毎年行うこととしています。春季交渉は通年で行っている労使交渉の総決算の場と捉えていまして、そこで集中的に議論することが企業体質を強くしていくことにつながると思います。労働組合の提案力を高めるための方法論をお互いに交換しあいながら、中小の組合も大手並みの労使交渉ができるようにサポートしていきたいと思っています。
賃金については、自動車産業はまだ現業職が6割を占める現状です。私たちは、「技能職中堅労働者」という名前で共通指標をつくり、絶対額で比較できるようにすることで、産業内で一種のマーケットを共通化することを狙っています。引き上げ目標額の統一には今後戻らないだろうと考えています。自動車総連が「○○円以上」というミニマムのベア基準を出すことはあり得ますが、すべての組合が統一して同じ額を目標にするべく方針を出すことは、格差是正の観点からもなくなっていくと考えます。
2005年闘争では、昨年よりも1つでも2つでもベアに取り組む組合が増えてほしいという想いをこめて「積極的にベア要求に取り組む」という日本語要求にしました。数でいえば半数以上の組合がベアに取り組んでほしいと思っています。こういった中で、今までメーカー組合を見てきたところが、同規模同系列の会社を見て取り組む意識になりつつあります。

■JAM 小出会長
中小を今悩ませている問題は、何でもかんでも成果主義賃金制度を導入しようする動きがあることです。中小企業が導入しようとしているものは、成果主義賃金の名の下に、中高年層の賃金を抑制し、若年層の賃金を少し高くしようとするだけのものであって、評価制度などの新たなモノサシは全くない状態です。このような流れはゆがんでいるといわざるを得ません。私は常々従業員300人にも満たない中小企業に成果主義賃金を導入しても意味がないと申し上げています。中小におけるものづくり産業のあり方は、集団の意識が高いことによって技術力・品質力を高めてきたことに価値があるのだから、個々人の評価をすることによってさらに良い製品ができるとは思えません。こういった大手との違いを明確にして対応しなければならないと考えています。
2005年の中小春闘は、ベアという言い方はしていませんが、500円の上積みです。ここ数年のリストラの流れで、中小では労働条件の切り下げが広く行われてきました。3年間賃金が据え置かれている単組もJAMの中で200組合ぐらいあるのです。こういった賃金秩序が乱れ、二極化が顕著になる中では、確実に秩序を是正するための源資として、500円を要求することにしました。

■基幹労連 宮園委員長
鉄鋼業は史上最高の収益ということですが、昨年の取り組み前の議論において、社会的な状況、また各社の企業体質、特にストックの面からはまだまだ回復途上であることから、04・05の2年間は企業体力を回復するための重要な時期として、ベア要求を見送った経緯があります。フロー収益だけではベア要求は取り組めない、社会的な環境条件やJCが一体で取り組めるかなどを十分に踏まえた判断が必要だと思っています。
今年の短期的な業績の反映は一時金で行っていきたいと考えています。ただし、一時金は業績が下がれば下がるものですから、中長期的な観点に立って、基本賃金の意義を踏まえながら基幹労連としての労働政策を策定していきたいと考えています。この際の焦点は、経営の「業績反映は一時金で」という論調であり、その主張をクリアしながら基本賃金の大切さを整理し、配分の理論を組み立てていくかが大切になると思っています。
いずれにしても、ベースアップについては、国際競争力を強化するためには、職場が活力を持ち、やりがいを持って働くことができるようになる必要がありますので、それに足るべく、日本の基幹産業にふさわしい労働条件を、どう目標設定し、どういう形で取り組んで行くかが、基幹労連の労働政策を作るに当たっての焦点になります。
 ベアについては、企業業績というよりも、経済環境などを含めた全体を見ながら決定するしかないと思っています。JC全体として一緒に取り組む状況が作れないかが、06年に向けた課題だと思います。
2005年については、一時金の増額、中小組合の格差是正として労災付加補償・60歳以降就労・年休付与日数増の取り組みに力を入れたいと思っています。

■全電線 福田委員長
2005年の賃金交渉については、賃金構造維持分の確保という取り組みになります。全電線としては、ベアに取り組む具体的な基準は持っていませんが、個人的にはやはり物価だろうと思っています。物価が上がったらしっかり取り組むという、ある意味ミニマム的な考え方が必要だと思っています。また、今年の取り組みでは、賃金制度の改定に際する運用について、しっかりフォローすることが重要だと思っています。
雇用の確保と生活の安定を図ることを基本に、賃金とともに企業内最賃の全組合での協定化、年間一時金の水準改善に積極的に取り組み、ミニマム4カ月の確保は改めて強化していこうと考えています。<ページのトップへ>


<労働組合の評価軸について>
■電機連合 古賀委員長

必ず具体的な目標は立てるのですから、それに対してどうだったかを個々に成果判定することで、全体の成果・評価・課題は浮かび上がってくると思います。
JC共闘では、新たな共闘軸としてJCミニマム運動がありますし、格差是正などの取り組みにいかに道筋をつけるかということがあります。これらも一つひとつに対して取り組みに対する結果は出ますから、それを尺度にすることになると思います。

■自動車総連 加藤会長
評価が端的に表れるのは数字です。絶対水準の取り組みを前面に出し、絶対額がどれだけ増えたか、要求水準にどれだけ近づいたかがまず評価基準だと思います。絶対額に注目し、例えばある会社の中堅労働者の賃金は○○○,○○○円ですというようなことをマーケットに出せるようにして、指標の一つとなるような形にしたいと考えています。

■JAM 小出会長
今年の私の最大の関心事は、JCの集中回答日から1週間以内に、300人未満の中小労組がどれだけ昨年に対して水準を上積みした回答を引き出すかです。その状況によってその後に続く組合の水準が決まりますから、回答指定日からの1週間に全力を傾注し、先行組合の数を増やして徹底的に高い水準の引き出しに努めたいと考えています。

■基幹労連 宮園委員長
基幹労連では、定期昇給、一時金と中小組合の格差是正が中心になります。職場組合員の期待は一時金の増額にあると思いますので、そこに力を入れるべきだと思っています。
労使交渉以外では、労働組合の社会的影響力を考えれば、何とか政策・制度の取り組みを、将来不安の解消など何らかの成果を出すことが必要だと思います。<ページのトップへ>


<コーディネーターまとめ>
労働組合の評価は、数字一つで評価できないものがあるだけに難しいと思います。だからこそ、明示的な目標を出し、工程表なりロードマップを作ってしっかりやっていくことが必要なのだと思います。
また、日本の場合、結局単組がもっとがんばらなければいけない時代にきているのだと思います。誰かがやってくれるだろうではだめな時代なのでしょう。今日のテーマはこのような短時間で簡単に答えが出るものではありません。あとは古賀議長にまとめをお任せしたいと思います。<ページのトップへ>


<古賀議長 総括>
2日間にわたり、皆さん大変ご苦労様でした。冒頭心より感謝いたします。昨日のプログラムを通して、我々が今置かれている現状を相互に理解していただけたものと思います。
また、本日のパネルディスカッションを通じて、今、労働組合には、また日本のあらゆる組織には、常に変化をし続ける、挑戦し続ける、トライアンドエラーを繰り返すことが求められていることを改めて自覚したところです。
共闘の軸をどうするか、ということについて、JCでは2003年からJCミニマム運動をひとつの軸としてきました。次の展開をどうしていくかについて、関連産業としての賃金の絶対額や上げ幅の情報開示による共闘ということもあるのではないか、という提起もありました。そうしたことも参考にしながら、また皆さんのお知恵を拝借しながら議論を積み重ねていきたいと考えています。
私は、これからの運動を進める上で、画一から多元化・多様化に対応した運動スタイルをどう作り上げていくかが問われていると思います。そのときには、よく言われるように部分最適と全体最適のバランスをどうとって運動を進めるかが重要になってくるでしょう。
いずれにしましても、労働組合、とりわけ企業内組合に対するコーポレートガバナンスの一翼を担う組織としての期待は大きいと思います。その役割を組合が再認識をすることが必要ではないでしょうか。
最後に、各産別・単組の2005年闘争の強力な推進をお願いし、JCへの参画も重ねてお願いして総括といたします。ありがとうございました。<ページのトップへ>