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第165号インダストリオール・ウェブサイトニュース

パキスタンが香港条約を批准

2023-12-06

2023年12月6日:パキスタンは世界で23番目に、船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約を批准した。この条約は2025年6月発効予定である。


パキスタンの批准により、香港条約は世界のすべての主要船舶リサイクル国に批准されたことになる。

今年に入って、バングラデシュとリベリアが公式に条約を批准し、それによって香港条約発効の最低基準が満たされた。香港条約の発効には、世界の商船船腹量の40%、最大年間解体船腹量の合計が商船船腹量の3%以上を占める、少なくとも15カ国による批准が必要とされる。

条約の目標には、環境への懸念にとどまらず労働者の権利保護も含まれる。香港条約は、世界で最も危険な職場であることが知られている解撤場において、労働者の安全を確保するための重要な手段である。

パキスタンの船舶解撤場が香港条約の基準に従うようにするために、使用者は施設を改良し、パキスタン政府は条約の実施を確保する必要がある。条約により、解撤場は基本医療施設、適切なインフラならびに適切な廃棄物処理メカニズムの設置を義務づけられている。船舶リサイクルは今後10年間にわたって増加すると予想されるため、これらの基準の適切な実施がさらにいっそう不可欠になっている。

パキスタンのインダストリオール加盟組織である全国労働組合連盟(NTUF)は、船舶解撤労働者を組織化しており、バロチスタン州政府および連邦政府とともに条約の批准の促進に尽力してきた。船舶解撤量は2023年には非常に少なかったが、同労組は労働者の社会保障登録に成功した。

ナシル・マンスールNTUF会長は言う。

「香港条約の批准によって、パキスタンは予想されるリサイクルブームを利用できるようになり、労働者は条件改善の機会を得る。私たちはすでにバロチスタン州政府に船舶解撤法案を提出しており、来年の選挙後に連邦政府に話を持ちかける予定だ」

アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。

「2016年11月のガダニ船舶解撤場第54区での災害で、少なくとも28人の労働者が死亡し、それ以上に大勢が負傷した。この条約の批准は、このような産業殺人が過去のものになることを意味する。加盟組織NTUFが労働者の条件改善に精力的に取り組んでいることに祝意を表する。船舶解撤場で社会的対話を確立し、この仕事を安全かつ適正なものにすることができるようになった」

写真:フリッカー――アダム・コーン

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