造船アカデミーで産業を育成
2024-10-30
グラスゴーの造船アカデミーに入ると、現代的な教室があり、快適で仕事をしやすいカフェテリアがある。インダストリオール加盟組織のユナイト・ザ・ユニオンは5年以上、英国造船業が必要としていたもの――より現代的で持続可能な未来に向けて労働者に準備させる最先端の造船アカデミー――を求めて果敢に闘った。その目的は当面のニーズに応えることだけでなく、次世代のために造船業を再形成することでもあった。
インダストリオールは、労働組合ユナイトの要職者であるダンカン・マクフィーと膝を交え、詳しく話を聞いた。
英国全土の造船所は長い間、訓練施設を提供していたが、老朽化し、造船業が何としても必要とする新しい人材を引きつけることができなくなった。若者が次第に最先端産業に流れる時代にあって、造船は新しい顔、現代的な顔を必要としていた。
「ユナイトは早くから現代化の必要性を認識し、新技術、近代工学、最新の業界動向に関して、ブルーカラー/ホワイトカラー両方の労働者と卒業生を訓練できる施設の設立というアイデアを支持した。私たちのビジョンは明確だった――造船をどんなハイテク産業にも引けを取らない革新的で魅力的な産業にすることだ」とダンカン・マクフィーは述べた。
組合は長年にわたって変化を求めて働きかけ、2本立てのアプローチを取った。技術の進歩に伴って、適応力が高く技術に精通した労働者が必要になることを認識し、新しい人材の採用と現役労働者のアップスキリングの両方を強く要求したのである。
「私たちは造船会社に繰り返し言い聞かせた――人に投資する意思がなければ、この産業は成長できないだろう」とダンカン・マクフィーは説明した。
航空宇宙会社のBAEシステムズが可能性を認識したとき、大きな進展があった。国際契約の増加と堅調な受注を受けて、同社は組合のビジョンへの資源投入を決定した。
「私たちは同社に、口先だけではなく行動で証明するよう求めた。投資は多額に上ったが、見返りも同様に大きいだろう。そして、造船アカデミーが実現した」とダンカン・マクフィーは述べた。
この現代的なアカデミーには、ブルーカラー/ホワイトカラー両方の労働者と卒業生向けの教室があり、製鋼、艤装、設計工学のような仕事のための具体的な訓練プログラムを実施している。新人向けの実習にとどまらず、現役労働者の技能向上にも役立つだろう。労働者の多くは、新しい技能を学んで新しい役割を引き受けたがっている。ワークショップは誰でも参加でき、若い実習生と経験豊かな労働者の両方が、急速に進化している造船業に適応できるよう支援している。
だが、ユナイトのビジョンは造船所を超えて広がった。ユナイトは、このアカデミーを小規模サプライチェーン企業のための資源にし、そのような企業が実習生を派遣して、大規模造船所の労働者と一緒に訓練を受けさせられるようにすることを要求したのである。これは造船エコシステム全体が熟練労働者から利益を得られるようにし、最終的に造船業のサプライチェーンを強化する措置だった。
多様性と包摂も最優先課題になった。
「女性実習生30%を目指している。現在の割合は20%で、私たちは男性優位の産業の固定観念を打ち破ろうと決意している。私たちは、造船の未来はすべての人を包摂する必要があることを理解しており、造船業を女性にとってより身近な産業にすることを使命としている」とダンカン・マクフィー。
アカデミーは2024年8月に門戸を開放し、新世代の造船技師を受け入れ始めた。施設に足を踏み入れてみれば、過去から脱却していることは明白だった。
「この産業が近代産業であり、成長しており、造船技師を取り上げた古い映画とはまるで違うことを人々に伝えたい。私たちは企業と緊密に協力して実習生に初日から将来のキャリアの道を示し、彼らが造船分野における自身の旅の行き先に自信を持ち、明確に理解できるようにした」とダンカン・マクフィーは述べた。
「これらの新しい実習生がドアを通り抜けた瞬間から、ユナイトはそこにいた。第1週に当組合は、実習生のキャリア全体を通じて組合がどのように支援できるかについて話した。新人の組合勧誘成功率は95%で、これは私たちが労働者と深くつながっている証拠だ。これらの実習生の多くは経歴の全体にわたって組合にとどまり、経営者になる者もいるが、最初から支えてくれた組合に忠実であり続ける」とダンカン・マクフィーは述べた。
造船アカデミーのための闘いは簡単ではなかった。何年もかけてキャンペーンを実施し、繰り返し問題を提起し、投資を要求しなければならなかった。だが、ユナイトは揺るぎない献身を通して、英国造船業がただ生き残るだけでなく繁栄するようにした。彼らは、現代技術と熟練労働者が造船業を新時代に導くことができる未来を求めて闘った。そして、その未来がついに到来した。
「世界の造船業は活況を呈しているが、労働者の高齢化に伴って労働者不足が悪化している。新技術と排出基準は、造船を刺激的でダイナミックな職業にしている。新しい人材(特に女性)を引きつけることが持続可能な未来への鍵であり、組合のビジョンはこれを実現する」とウォルトン・パントランド・インダストリオール造船・船舶解撤部門担当部長は述べた。
【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/union-gets-shipbuilding-academy-to-grow-industry