広報ニュース

第183号インダストリオール・ウェブサイトニュース

マレーシアのハイコムはILO決定を遵守せよ

2024-10-30


全国輸送機器・関連産業労組(NUTEAIW)は、使用者も政府も2022年のILO決定を無視し続けていることを受けて、ハイコム・オートモーティブ・マニュファクチャラーズの組合指導者5人の復職を要求している。


5人の組合指導者が解雇されたのは2016年、勤務時間後にハイコム・オートモーティブの敷地外で団体交渉に関する組合の状況説明会に加わったあとのことである。同社は会社のイメージを傷つけたとして労働組合員を非難した。

ILO結社の自由委員会(CFA-ILO)は2022年6月、労働時間外に会社の敷地外で団体交渉の行き詰まりに関する組合の状況説明に参加したことを理由とするNUTEAIW組合員・指導者の解雇「は結社の自由に従っておらず、労働組合の職務遂行を妨げる威嚇に該当する可能性がある」との裁定を下した。

それにもかかわらず、使用者は労働者の復職を拒否している。NUTEAIWは今週、マレーシア議会で記者会見を開いた。このインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織は、ハイコムと当局がCFA-ILOの決定を無視していることに失望を表明した。

ゴパール・キシュナム・ナデサンNUTEAIW書記長は、同労組は昨年労使関係局と総理府にも苦情を申し立てたが、14カ月経ってもハイコムに対する厳しい措置は講じられていないと述べた。

「5人の労働組合員は過去10年にわたって失業している。彼らの経済的苦難を想像してほしい。同社が5人を直ちに復職させ、未払いの賃金・給付を支払い、勤続年数を認めるよう要求する。ハイコム経営陣が要求に応じなければ、当局は厳しく法律を執行し、組合つぶしに関与した社員を起訴しなければならない」とナデサンは述べた。

2人の議員、チャウ・ユー・ホイとハッサン・カリムがNUTEAIWの要求を支持しており、マレーシア政府はILO第98号条約の締約国として、特に労働時間外の組合活動への合法的参加に際して、組合に対する差別行為から労働者を保護する国際義務を負う、と述べた。

チャウは政府に対し、組合つぶしを深刻に受け止め、紛争を解決するために行動を起こすよう要求。政府は労働者の権利を擁護するだけでなく、国際舞台におけるマレーシア政府の名声も守らなければならない、と述べた。

「組合に対する差別は最も深刻な結社の自由の侵害の1つであり、労働組合の存在そのものを危うくしかねないというCFA-ILO結論に同意する。インダストリオールは、5人の労働組合員のために正義を求めるNUTEAIWのキャンペーンを支援している。10年も待たされたのだから、そろそろこの紛争を終わらせるときだ」とラモン・セルテーザ・インダストリオール東南アジア地域事務所所長は述べた。

【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/malaysia-hicom-must-comply-with-ilo-decision

« 前のニュース  次のニュース »