広報ニュース

第183号インダストリオール・ウェブサイトニュース

今も残るジェンダー賃金格差

2024-09-18

9月18日の国際同一賃金デーは、同一価値労働同一賃金の達成に向けた積年の努力を象徴している。ジェンダー賃金格差は全世界で持続しており、同一賃金法やILO同一報酬条約の広範囲にわたる批准にもかかわらず、平均20%を推移している。この格差は、社会、経済および労働市場の根強いジェンダー不平等から生じている。ジェンダー賃金格差の解消は、女性のために社会的・経済的公正を達成する方法の1つである。


これと闘うために、インダストリオールは昨年、賃金平等とジェンダーに基づく暴力に関する国際的専門家のジェーン・ピリンジャーが開発した賃金平等ツールキットを発表し、賃金不平等に取り組むための組合戦略を提案した。重要な措置は、認識向上、賃金の透明性の促進、構造上の原因への対処、フォーマル/インフォーマル両部門における低賃金労働者の支援などである。

このツールキットを足場として、インダストリオールは、組合が賃金平等に関する計算や報告、交渉を行ううえで役立つ訓練モジュールを開発している。2024年にはFESの支援によってウガンダとトルコで訓練が実施される。

主要なILO統計(2024年):

  • 女性の労働参加率は50%未満
  • 女性の60%がインフォーマル労働に従事
  • 女性の収入は男性より20%少ない
  • 世界の介護労働力の70%が女性
  • 女性は無給介護労働の75%超を遂行

アルメル・セビー・インダストリオール・ジェンダー担当部長は言う。

「持続的なジェンダー賃金格差との闘いは、女性委員会がインダストリオールの優先課題に掲げている。ツールキットも訓練モジュールも、目的は、ジェンダー賃金格差とは何か、女性の仕事の過小評価と闘うためにジェンダーニュートラルな職務評価を行うにはどうすればよいかを、加盟組織が理解しやすくすることだ。訓練モジュールの大部分は、これらすべての問題をめぐり交渉する方法について、労働組合を訓練することに専念している。労働組合が女性化された仕事を含む仕事の価値を団体交渉と社会的対話の中心に据えられるように、団体交渉チームのメンバーを訓練することが重要だ」

【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/there-is-still-a-gender-pay-gap

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