USWが鉄鋼業の公正な協約を求めて結集
2015-08-21
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の全米鉄鋼労組(USW)は、巨大製鉄会社のアルセロール・ミッタルならびにUSスチールとの公正な協約を求めてアメリカで行動週間を実施中である。
8月19~21日に4州(ウェストバージニア、ペンシルベニア、オハイオ、インディアナ)のアルセロール・ミッタル施設で、集会や行進が計画されている。
同時にUSW組合員は、6州のアレゲニー・テクノロジーズ(ATI)工場12カ所をターゲットとする一連の行事にも参加している。
鉄鋼労組は6月、合計約3万人のUSW組合員を雇用するアルセロール・ミッタル、USスチール両社で、新しい基本協約の交渉に入った。両協約は9月1日に失効する予定である。
USWの報告によると、アルセロール・ミッタルとUSスチールはいずれも、補償額を引き下げるとともに、現役・退職医療給付の補償範囲を現行制度よりも縮小し、組合員の拠出金は大幅に増額するという案に固執している。
「鉄鋼業にとって厳しい時期にあることは、私たちも認識している」とレオ・W・ジェラードUSW国際会長は述べた。「だが同時に、この産業が何世代にもわたって中産階級に充実した雇用を提供し、そのおかげで労働者は家族を養い、地域社会を支えることができている点も認識している」
「私たちの世代にとって、そして将来世代にとっても、現状を維持することが重要だ」とレオ・W・ジェラードは付け加えた。
USスチールの鉄鋼労働者は全米の地方組合でスト/ロックアウト準備会議を開いている。各現場の地方組合活動家が集まり、ピケラインの組織を計画したり、地域社会の支持を集めたり、争議の際にストやロックアウトの援助を管理したりしている。
ほかの場所では、8月14日に鉄鋼メーカーATIが全国12カ所で鉄鋼労働者2,200人のロックアウトを発表した。このロックアウトは、労働者に苛酷で不要な譲歩を受け入れさせようとATI経営陣が1カ月にわたって展開したキャンペーンの結末である。全米鉄鋼労組によると、同労組がストを宣言しておらず、スト権投票さえ実施していないにもかかわらず、ATIは何百万ドルも費やして外部労働者を雇い、経験豊富な熟練組合員と入れ替えている。
フェルナンド・ロペス・インダストリオール書記次長は、「インダストリオールと総勢5,000万人の組合員から成るファミリーは、労働者とその家族の福祉に関する公正な協約を求めて闘うUSW組合員を全面的に支持する」と述べた。