ホンダ・メキシコの来たるべき選挙に注目
2015-08-17
度重なる遅延と障害を乗り越えて、待ちに待ったホンダ・メキシコの組合認証選挙が進展する運びとなった。
ホンダ労働者の独立労働組合STUHMは4年以上前から交渉権を要求している。STUHMが選挙に勝てば、ホンダはメキシコ(世界第4位の自動車輸出国)で、独立組合があるほんの一握りの自動車組立工場の1つになる。
インダストリオール・グローバルユニオンと世界中の自動車関連加盟組織、それにメキシコの独立組合は、公明選挙を求めるSTUHMの取り組みを支援している。インダストリオール加盟組織の自動車総連と全本田労連は、メキシコのホンダ労働者への連帯支援を表明し、ホンダ・デ・メキシコ経営陣に対し、選挙実施にあたって「労働者自身の意志に基づく公正かつ公平な選挙を保証する」よう要求した。
インダストリオールは、この選挙が自由かつ公正に実施されること、選挙プロセスの完全性を確保するために基本的措置が講じられることについて、連邦調停・仲裁委員会の保証を求めている。
メキシコでは、労働者の大多数が「保護協約」(労働者の知らないうちに、あるいは労働者の同意なしに締結された偽りの労働協約)の対象となっている。
悲しむべきことに、メキシコではSTUHMのようなケースが非常に多く見られる。連邦労働委員会は今年6月、4年も待たせた末にやっと登録有権者のリストを発表した。しかしその後、あからさまなダブルスタンダードを適用し、リストに掲載された数千人の名前に組合が異議を唱えることのできる期間をほんの数日しか与えなかった。
STUHMが失望したことに、このリストは間違いだらけで、例えばずっと前に亡くなった労働者の名前が掲載されていた。この失態を受けて、インダストリオールは同委員会に書簡を送り、信頼できるリストを提供するとともに、国際基準に沿って他の基本的な保護措置を導入するよう要求した。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、メキシコ連邦調停・仲裁委員会委員長への2通目の書簡で以下のとおり要求した。
●投票権を有する労働者の信頼できる名簿を作成すべきであり、連邦調停・仲裁委員会に情報の収集を求める。
●選挙手続きは、ホンダ・メキシコ合同労組(STUHM)が選挙を申請した時点の有権者名簿に基づくべきである。
●投票手続きは以下のルールに厳密に従うべきである。信頼できる名簿、安全な場所(ハリスコ州の連邦委員会)、携帯電話の使用禁止、正式な身分証明書、透明な投票箱投票所に間仕切りを設置、投票者は1グループ当たり2人まで、正式に登録されたオブザーバー(オブザーバー登録・管理プロセスの確立)、投票用紙に組合のフルネーム(略称とロゴを含む)を記入、連邦調停・仲裁委員会および周辺地域の安全確保。
その後の意見交換でインダストリオールは当局に、事態が極めて深刻化しているため、ホンダの事件がジュネーブの国際労働総会で取り上げられたこと、ホンダ労働者がこれ以上遅れることなく自ら選んだ組合に加入する権利を獲得できるようにするために、今メキシコに注目が集まっていることを思い出させた。
連邦労働委員会は8月末に公聴会を開き、今後の措置を決定する予定である。