広報ニュース

第44号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2015年11月))

インダストリオール、韓国の組合に対する弾圧を非難

2015-11-23

 

韓国KMWU事務所への警察による強制捜査

韓国KMWU事務所への警察による強制捜査

インダストリオール・グローバルユニオンは韓国大統領に書簡を送り、警察が週末に労働組合事務所に対して多数の強制捜査を実施したことを非難した。
 伝えられるところによれば、2,000人を超える警察官が動員され、インダストリオール加盟組織、韓国金属労組(KMWU)の本部とソウル事務所を含む8カ所の組合施設を捜索した。
 11月21日(土)の強制捜査で、警察は令状によって組合事務所からコンピューターや設備、内部文書を押収した。
 警察は韓国民主労総(KCTU)と加盟組織数団体の事務所も急襲し、労働組合員を逮捕した。
 この強制捜査のちょうど1週間前、何万人もの韓国人が街頭でデモを繰り広げ、政府の労働法修正案に抗議した。この修正によって、韓国の有力なコングロマリットは労働者を解雇したり、賃金を削減したりしやすくなる。
デモ参加者は、学校で自主的な歴史書をすべて政府発行の教科書と入れ替えるという政府の計画にも抗議した。朴槿恵大統領は、1961年から1979年まで韓国を支配した軍事独裁者の娘であり、この政策は父親の治世下にあった過去を書き換えようとする試みであるとみなす向きが多い。
 同時に、韓国では労働組合に対する弾圧が強まっており、ここ数週間に数人の労働組合員が逮捕された。韓国当局は、国を支配する巨大企業集団「チェボル(財閥)」に味方し、重大な労働組合権・人権違反をいつも無視している。
 世界最大の造船会社である現代重工業(HHI)で下請労働者を代表しているKMWU加盟組織は先週ジュネーブで、韓国の現代造船所における死亡者数について警鐘を鳴らした。
 裁判所がHHIは不当労働行為を犯しているとの判決を下しているにもかかわらず、政府はHHIによる違反を見逃している。
 ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長はこう述べた。
「労働組合に対する警察の強制捜査は間違っており、まったくもって非民主的だ。朴大統領は韓国を過去の独裁時代に逆戻りさせている。労働組合を弾圧しても、国民の不信感と労働者の不満をあおるだけだ。私たちは、退行的な労働改革案に抵抗している韓国の加盟組織を称賛し、この重要な闘いを支援するために可能な限りのことをする」
 韓国政府による労働組合弾圧への抗議行動に加わり、レイバースタートのキャンペーンに署名しよう。ここをクリックしてメールを送り、朴槿恵政権に介入を要求してほしい。

 

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