UAW、テネシーのフォルクスワーゲンで組合選挙に勝利
2015-12-09
テネシー州チャタヌーガのフォルクスワーゲンは米国南部で初めて、労働組合のある外資系自動車工場になる。インダストリオール・グローバルユニオンに加盟するUAWの第42支部は12月3~4日、この大規模工場で熟練従業員164人による職場選挙に勝利を収めた。
熟練労働者は組立機械の維持修繕に従事しているので、工場の重要なブルーカラー労働者グループである。約71%が組合に賛成票を投じた。
これは全従業員1,450人を対象とする完全な労働組合の結成に向けた前向きな一歩である。ベルトホルト・フーバー・インダストリオール会長は第42支部に書簡を送り、「皆様方の成功は労使関係の新時代の幕開けを象徴するものとなるでしょう」と祝福した。
フォルクスワーゲンは全国労働関係委員会に上訴し、組合選挙はチャタヌーガ工場全体のブルーカラー労働者全員を対象に実施すべきだと主張した。この上訴は棄却されると予想される。
UAWは2014年2月の全体職場選挙に僅差で敗れた。この選挙は、ひどい外部干渉のせいで自由でも公正でもなかった。テネシー州出身の上院議員は投票前、労働者がUAWへの加入に賛成票を投じれば工場は生産を拡大しないと虚偽の主張をした。
UAWは、米国南部諸州で他の外資系自動車工場を組織化するために、キャンペーンを展開する予定である。同労組は現在、ミシシッピ州の日産とアラバマ州のメルセデスで、組合を求めている労働者を支援するために重大な労働権侵害と闘っている。
マイク・キャントレル第42支部長は投票後に語った。「私たちは第42支部創設当初から、団体交渉に至る道は複数あると言ってきた。そして、これらの道をたどっていけば、やがてフォルクスワーゲンで労働者全員が発言権を得ることができると信じている」。第42支部は、可能な限り早く新しい交渉単位の団体交渉を開始すべく取り組むことにしている。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、チャタヌーガのフォルクスワーゲン工場で完全な労働組合が登録されるまで、そして登録後も、第42支部に国際支援を提供すると約束した。「私たちはチャタヌーガの第42支部の勇敢な同志と素晴らしいUAW組織化チームを誇りに思っている。チャタヌーガの労働者の大多数がUAWに加入したがっていることは分かっているが、反組合的な政治家や企業の干渉があるため、このような段階的アプローチが必要だ。この組織化は、いずれさらに大きな勝利を収めるだろう」