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第45号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2015年12月)

インドネシアで300万人が生活賃金を求めてスト

2015-12-10

労働者に暴力を振るう警察

労働者に暴力を振るう警察

抗議の行進

抗議の行進

 11月24~27日にインドネシアで労働組合が平和的なデモと行動を組織し、約300万人の労働者が参加した。だが、警察はまたしても暴力で対応し、何人かの組合活動家を拘留した。

インドネシアのナショナルセンター3団体、KSPI(FSPMI、Farkes、SPN、KEP、ISI)、KSPSI(CEMWU)およびKSBSI(ロメニック、FPE、Garteks)は、労働省と使用者、警察からの強い圧力にもかかわらず大規模動員をかけた。労働省と使用者、警察は、このストを違法とし、制裁・処罰を科すと言ってデモ参加者を威嚇した。

目撃者の話によると、政府の最低賃金改革案に抗議していたデモ参加者に対し、警察は催涙ガスと放水銃を利用した。何人かの労働組合活動家が拘留されたが、その後釈放された。

この全国ストは、政府が最低賃金案を発表したことに対応して行われた。この案が実施されれば、労働者はさらに5年にわたって貧困生活を強いられるだろう。

新規則によると、最低賃金はインフレ率と経済成長率に基づいて計算され、実際問題として労働者の賃金は最低生活水準をはるかに下回るだろう。

ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は次のように述べた。

「インドネシアの労働者に対する、この絶え間ない激しい攻撃を非難する。私たちは、政府が平和デモに対する暴力的対応を許していることに深く失望している」

「全国ストにかかわったデモ参加者に対する告訴をすべて直ちに取り下げるよう要求する。組合員は適正な生活条件を受けるに値する。これからも、生活賃金を求めて闘うインドネシアと世界各国の加盟組織を支援していく」

組合は政府に以下のとおり要求している。

●労働法2003年第13号第88条および第89条に抵触する、最低賃金に関する政府規則2015年第78号を撤回すること。
●現行の最低賃金計算慣行を妨げ、労働者の構造的貧困を生み出す最低賃金規則を拒否すること。
●最低賃金を2.6%引き上げ、2016年のすべての賃金を50万インドネシア・ルピア(36米ドル)増額するとともに、各部門の賃金を最低賃金より高くすること。

 

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