ティッセンクルップ、オンライン違反報告システムを開始
2016-03-30
ドイツ系多国籍金属・技術会社ティッセンクルップは、2015年3月にインダストリオール・グローバルユニオンおよびIGメタルと締結したグローバル枠組み協定(GFA)の中で、労働関連の違反や侵害をオンラインで報告できる新しいシステムを開始した。
協定によると、同社は国際労働機関の原則、特に第29号、第87号、第98号、第100号、第105号、第111号、第138号および第182号条約の遵守を約束した。
このGFAを通して、ティッセンクルップは以下の原則にも従う。
- 結社の自由
- 平等な待遇と機会均等
- 強制労働と児童労働の廃止
- 最大労働時間
- 合理的な報酬
- 労働安全衛生の確保
合意された条項を実施して労働者にGFAのことを知らせるために、同社は協定を10カ国語に翻訳した。同社は協定違反の可能性があることを認識し、迅速な対応を促進する特別オンライン・システムを設けた。
安全な電子メッセージ・システムによって実名または匿名で違反を報告することができる(https://www.bkms-system.net/frameworkagreement)。
全従業員と社内で活動する労働組合も、メールで協定違反を報告できる(frameworkagreement@thyssenkrupp.com)。
マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール・グローバルユニオン担当部長は次のように述べた。
「ティッセンクルップとの協定は、同社が活動するさまざまな国々で同社の行動を監視し、違反が発生した場合に効果的に対処するための強力な基礎となる。私たちとしては、簡単に違反を報告できるシステムの創出を歓迎するばかりだ。さらに、いったん受理された苦情は、インダストリオール代表とティッセンクルップ代表で構成される国際委員会が承認しない限り、処理完了を宣言することができない」
ティッセンクルップは、ほぼ80カ国で約15万5,000人の従業員を雇用している。