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第49号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2016年3月)

ワールプールがヨーロッパで枠組み協定を締結

2016-03-24

 

ワールプールとの交渉

ワールプールとの交渉

 家電メーカーのワールプールは労働者2万4,000人を対象とする枠組み協約を締結した。

 ヨーロッパのワールプール労働者とインデシット労働者の代表は、2016年3月18日にローマで会合を開き、欧州地域と中東・アフリカ(EMEA)で統一的な欧州従業員代表委員会を設立することについて経営側と合意に達した。この協定は2016年7月1日に実施される。

 経営側は、ワールプール欧州従業員委員会(WEEC)の特別交渉団体が提出した協定修正案をすべて盛り込むことに同意し、同社では労使協力の新時代が始まる見通しとなった。

 米国企業のワールプールは2014年末にイタリアの大手家電製品会社インデシットの支配株式の100%を取得し、ヨーロッパと中東・アフリカでの事業規模を2倍に拡大した。同社は冷蔵庫や冷凍庫、洗濯機、調理器具などの白物家電を製造している。

 この買収によって特にイタリアで一連の余剰人員解雇が実施され、ワールプールとインデシットでは組合が争議行為を起こした。2015年7月24日に政府、組合およびワールプールがイタリアの産業計画について合意したあと、同社との関係が改善した。

 松崎寛インダストリオールICT電機・電子・造船・船舶解撤担当部長はこう述べた。

「同社が協定に署名し、WEECの修正案を採用したことは前向きな一歩だ。インデシット買収後の状況は厳しく、余剰人員解雇をめぐる紛争などがあった。この協定は同社が組合の役割を認めていることを意味し、これによってコミュニケーションが改善すると思う」

 WEECのインダストリオール・ヨーロッパ・コーディネーターを務めるジャンニ・アリオッティはこう語っている。「私たちは関連欧州指令に準拠したこの協定の規定に満足している。この協定には他の多くのEWC協定よりも優れた点がいくつかある。労働者代表の全面参加を定めており、その規定をロシア、南アフリカ、トルコにも適用している。これは文化的に異なるワールプール従業員の統合を促進するだろう」

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