【ブラジル決議】ブラジルのクーデター反対
2016-05-26
【ブラジル決議】インダストリオール・グローバルユニオン執行委員会決議:「ブラジルのクーデター反対」
ブラジル上下両院は5月12日、ジルマ・ルセフ大統領に対する弾劾手続きの開始を多数決で承認し、大統領を辞任させて暫定政権を樹立した。大統領側に何の罪も責任もないことを考えれば、これは言語道断の憲法違反であり、民主主義に対する直接攻撃である。この行為は、ジルマ大統領が2014年10月の選挙で得た5,400万票の過半数票に基づく主権に対する侮辱である。
これは穏やかな言葉では定義できないクーデターである! 国内外の主要法人企業グループの支配下にある保守勢力が主導する、国民の意志に反した権力の掌握である。
ルーラ前大統領とジルマ大統領が率いる人気の民主的勢力に4回続けて選挙で敗れた政治団体が、いま暫定内閣に加わっており、うち何人かは汚職で非難されている。
この進行中の違法なプロセスの目的は大統領の打倒だけではない。この「新政権」は2週間の間に、その背後にある狙いを明らかにした。すなわち、貧困層の社会権・労働権を否定する緊縮政策(最低賃金引き上げの終了など)、賃下げ、労使関係における柔軟性の向上、公的年金制度に対する攻撃、市民権の侵害、民営化、教育と医療を含む社会政策への公共投資削減である。この点で労働組合運動は、労働者と社会的権利を守ることで合意している。
現在、社会運動のさまざまな部門が日々大規模な抵抗を示しており、数十万人が全国で街頭デモを繰り広げている。
この件について、140カ国の産業労働者5,000万人を代表するインダストリオール・グローバルユニオンの執行委員会は、
- ブラジルで進行中のクーデターを強く拒否することによって、ブラジル国民との連帯を表明する。
- 組合員に対し、全世界のブラジル大使館で行動に加わるよう奨励する。
- 各国政府が違法な暫定政権を承認しないことを要求する。