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第60号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2016年12月12日)

インダストリオール傘下の自動車労組、来る変化に対して準備

2016-11-17

 

IA自動車産業世界会議(ドイツ・ミュンヘン)

IA自動車産業世界会議(ドイツ・ミュンヘン)

今週ドイツのミュンヘンで開催されたインダストリオール・グローバルユニオン自動車産業世界会議に30カ国から約125人の労働組合員が集まり、自動車産業が前例のない変化に見舞われている中で新しいアクション・プランを策定した。

 世界のすべての主要自動車会社で労働者を代表している会議参加者は、二酸化炭素排出目標、電気自動車・自律走行車およびデジタル化が、どのように自動車産業に抜本的な影響を及ぼし、課題と機会の両方を生み出すかについての話を聞いた。

「自動車産業の歴史で初めて、企業は自社のビジネスモデルに疑議を唱える革命に否応なく引き込まれている」とヘルムート・レンゼ・インダストリオール自動車担当部長は述べた。

 ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長が自動車部門の組合に対し、サプライチェーン全体で労働者を支援するために尽力するよう訴えた。「主要メーカーのインダストリオール労働組合ネットワークは強力だが、自動車産業サプライヤーの労働条件を改善するためにもっと努力しなければならない」

 会議の共通テーマは自動車部門における不安定雇用の横行である。FTM-CGTのリチャード・ジェンティルが、フランスには臨時労働者が80%を占める工場がいくつかあり、ルノーだけで9,000人の臨時労働者がいると報告した。

 自動車産業で4万人の労働者を代表しているカナダ・ユニフォーのジェリー・ディアス会長が、不安定雇用と国際競争、増益重視の方針が労働者全員の生活の質を低下させていると指摘した。

 マレーシアNUTEAIWのサンムガム・セルバラニが、NUTEAIWはマレーシアの自動車産業で最も搾取されている不安定労働者と移民労働者の組織化にあたって大きな課題に直面していると述べた。

 インダストリオールは大会から、サプライチェーンを活動の中核に据えるよう命じられている、とケマル・ウズカン書記次長が参加者に語った。「組合は自動車サプライヤーで組合活動を支援し、サプライチェーンの組織化を強化することをもっと重視する必要がある」

 イェルク・ホフマン・インダストリオール会長が、自動車需要はまだ伸びており、世界中で毎年1億台が売れているが、実質的な雇用保障はないと述べた。

「労働者と事業所が互いに競い合わされている。労働条件に対する圧力が強い。同時に、自動車産業の大規模な構造変化によって成長が側面から攻撃されている」

 ホフマン会長によると、ドイツでは電気自動車が急速に普及しており、内燃機関生産部門で4万人の雇用が脅かされている。

「新しい組合戦略によって、この状況に対応する必要がある。デリーと北京で悪化している汚染を見れば分かるように、ほかに選択肢はなく、自動車産業は環境的に持続可能である必要がある。この過程における移行は、労働者にとって公正な移行でなければならない」

 ブラジルでの大会決議を受けて、米国チャタヌーガのフォルクスワーゲンで働く熟練労働者のためのUAW声明は、フォルクスワーゲン世界従業員代表委員会とドイツの加盟組織IGメタルに対し、フォルクスワーゲンに圧力をかけて労働者との団体交渉に入らせるよう促した。

 参加者は部門のアクション・プランを全会一致で承認した。次のような活動が盛り込まれている。

  • ハイレベル組合会合を招集し、北米の新しい組織化方法について討議する。
  • 特にサプライヤーで自動車サプライチェーンに関する戦略を策定する。
  • 不安定労働者を組織化するための取り組みを強化する。

 アクション・プランは、自動車産業における気候変動とデジタル化の影響への特別な注意を求め、自動車労働者の持続可能な産業関連雇用の文脈で公正な移行を要求するインダストリオールの方針を支持している。

「このアクション・プランは、私たちが自動車部門で直面している課題、特に不安定雇用とサプライチェーンの問題に取り組むうえで、詳細かつ明確な道筋を示している」

「ますます世界の自動車製造業の中心になりつつあるアジアで、メーカーとの協約を強化してネットワークを構築していきたいと考えている」とレンゼは述べた。

会議の写真を見るにはフリッカー・ページを参照。

 

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