フリーポートによる健康保険の廃止後、グラスベルグ鉱山で7人が死亡
2017-11-23
5月にフリーポートのグラスベルグ鉱山で労働者がストに入ったあと、会社側は労働者を解雇して健康保険を打ち切った。その結果、7人が亡くなった。
インドネシア・パプア州にあるフリーポートのグラスベルグ鉱山で5月、労働者がストを決行した。これを受けて同社は4,220人の労働者を解雇し、健康保険や教育の機会、その他の給付を打ち切った。インダストリオールのドキュメンタリー映画が示しているように、労働者とその家族は収入源を失ったあと、生き延びようと必死に努力している。
フリーポートに健康保険を打ち切られた結果、労働者7人が亡くなった。私たちは死者を悼むとともに、生きている者のために闘っている。
- アブリアント・ロンベ。2017年6月29日に病死。
アブリアント・ロンベは地下営繕部で機械工として働き、グラスベルグで9年間勤務した。南スラウェシ州マカッサルに妻と2人の子どもが残された。 - ゼス・マキサンティ。2017年9月21日に病死。
ゼス・マキサンティはGRS業務二部の運搬トラック運転手で、7年間グラスベルグで働いた。西パプア州ソロン出身。妻と3人の子どもが残された。 - ニコラス・カベス。2017年10月7日に病死。
ニコラス・カベスは地下建設部のバッチプラント運転工で、17年間グラスベルグで働いた。昨年妻が亡くなったため、5人の子どもが孤児となった。 - カロルス・カサモル。2017年10月15日に病死。
カロルス・カサモルはGRS業務四部の運搬トラック運転手で、9年間グラスベルグで働いた。西パプア州ティミカに妻が残された。 - サットゥ・サウン。2017年10月17日に病死。
サットゥ・サウンは地下建設部の土木作業員で、6年間グラスベルグで働き、西パプア州ティミカに住んでいた。妻と3人の子どもが残された。 - マルセル・スアラン。2017年11月3日に自殺。
マルセル・スアランはGRS電気ショベル/ドリル営繕部の電気技術者だった。病気の子どもの入院治療を拒否され、出身地の北スラウェシ州マナドで首を吊った。彼のBPJS健康保険証が拒絶されたのは、会社が使用停止にしていたからである。 - イルワン・ダーラン。2017年11月16日に腎不全で死亡。
イルワン・ダーランはトロッコ営繕部で働いており、20年間グラスベルグで勤務した。東ジャワ州ブリタールに妻と3人の子どもが残された。
この7人の避けられた死はグラスベルグの苦しみを浮き彫りにしている。何千人もの人々が極めて不安定な状況に置かれている。グラスベルグ鉱山の危機は地域に緊張と不安をもたらしており、鉱山への主要道路で武力攻撃も発生した。
ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は次のように述べた。
「このような訃報を聞くのは非常に悲しい。どの労働者も友人や家族をあとに残して亡くなった。インダストリオール・グローバルユニオンとして、お悔やみ申し上げる」
「この労働者たちが亡くなったのは、フリーポートがスト参加を罰するために保健医療を使えなくしたためだ。これはグラスベルグにおける最悪の労働者の人権侵害だ」
「フリーポートは労働者の命を犠牲にして、鉱山の管理権をめぐるインドネシア政府との紛争で政治的な点数を稼ごうとしている」