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第73号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2017年11月30日)

自動車会議でeモビリティーへの移行めぐり議論

2017-11-17

電気自動車等の技術変化についての情報交換と、それらの技術導入に伴う変化への対応を議論した
会合の参加者たち(南アフリカ・プレトリア)

 11月1~3日に南アフリカ共和国のプレトリアでインダストリオール・グローバルユニオン自動車作業部会の会合が開かれ、15カ国から代議員70人が参加。自動車部門における技術変化について情報を交換し、バリューチェーンで組織化したり不安定雇用と効果的に闘ったりする方法を検討した。

 この会合は南アフリカ全国金属労組との共催により、スイス・ジュネーブのインダストリオール・インダストリー4.0会議からちょうど1週間後に開かれた。新世代の電気モーターが内燃機関に代わって導入されたときに起こりうる変化に対応するために、労働組合はどのように準備すべきかをめぐって討議した。参加者は、世界中からの関連報告を聞くことによって「世界旅行」に出発し、ハイブリッド車や電気自動車、自動運転車の導入に関する現状と今後予想される展開を確認した。

 多くの伝統的なOEM企業は自動化の推進によってインダストリー3.0に焦点を合わせている、と会合の参加者は指摘した。そうではなく自動車部門への新規参入企業が真のインダストリー4.0の概念を導入しており、そのような企業では従業員が組織化されていることはめったにない。作業部会は、グローバルな労働組合の企業別ネットワークのレベルで、この議論をフォローアップすることで合意した。

 バリューチェーンの組織化を目指す戦略も特に強調された。今後12カ月間に自動車部門の具体的なパイロット・プロジェクトを練り上げるために、専門家グループが設置された。

 作業部会は最後に、労働者・労働組合の権利がしばしば政府・企業からの脅威にさらされている国や地域(米国南部、トルコ、メキシコ、インド、中東・北部アフリカ、タイ、中国)を調べた。代議員は、これらの国々に特別な注意を払い、自分たちの権利を求めて闘っている労働者と連帯して活動を計画し、支援することを決定した。

 ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール自動車・航空宇宙産業担当部長は次のように述べた。
 「会合に出席した労働組合員は、自動車部門の不安定雇用をめぐって率直で腹蔵のない討議を行い、不安定雇用と効果的に闘う最善の方法を示す事例を調べることに合意した」

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