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第73号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2017年11月30日)

インダストリオール執行委員会、企業欲と女性に対する暴力に断固反対

2017-11-16

不安定雇用の蔓延防止をデモで訴えるサンチェス・インダストリオール書記長
デモにはインダストリオール執行委員会の代議員も加わった(スリランカ)

 執行委員会は11月8~9日にスリランカ・コロンボで会合を開催、グレンコア、シェル、女性に対する暴力に反対し、インドネシアのグラスベルグ鉱山でストを実施したために解雇された労働者を支援するキャンペーンを支持した。

 50カ国近くから労働組合指導者が集まり、グローバルな組合運動の総力を見せつけた。

 女性が勤労生活で日々直面している状況について重要な議論が行われ、執行委員会は職場における女性に対する暴力や嫌がらせに関する決議を採択した。職場における女性に対する暴力は現実に見られ、毎日発生している。この暴力は言葉による嫌がらせから身体的虐待や性的虐待まで、さまざまな形態を取る。

 代議員は、断固とした態度を打ち出して所属組合で誓約を支持・促進し、女性に対するあらゆる形態の暴力は容認できないことを明確に述べるよう求められた。

 インダストリオールはキャンペーン組織である。執行委員会は2件の新しい企業別キャンペーン、すなわち巨大石油会社シェルと鉱山・素材会社グレンコアに対するキャンペーンの開始を支持した。

 シェルに対するキャンペーンは、シェル事業で働く労働者全員の権利平等を求めている。現在、同社による労働者の待遇は地域によって大いに異なる。

 グレンコアに対するキャンペーンは、同社が労働者の権利を尊重し、安全衛生を改善し、労働者との直接・間接両方の交渉で誠意を示すよう要求している。

 キャンペーンの原動力となっている差し迫った事件はオーストラリア、カナダ、南アフリカの争議であり、オーストラリア・クイーンズランド州オーキー・ノースのロックアウトやカナダ・ケベック州の精製所で10カ月前から続いているストが挙げられる。このキャンペーンの狙いは、これらの争議を解決して会社側との有意義なグローバル対話を確立し、世界中の事業で組合権と安全衛生をめぐる懸念に対処することである。

 鉱業は不安定な職業である場合がある。インドネシア・グラスベルグにフリーポートが所有する銅山で、労働者を支援するインダストリオールの闘いが続いている。インドネシアの国家人権委員会は、同社による労働者数千人の解雇を人権侵害と認定し、復職を勧告している。

 ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長はこう述べた。
 「労働者はすべての国々で不公正に直面している。私たちは自分たちの持てる影響力を行使して抵抗する必要がある」

 不安定雇用との闘いはインダストリオールにとって重要である。執行委員会初日以降、代議員はスリランカの加盟組織とともにデモに加わり、不安定雇用の蔓延を阻止するために行動を起こすよう政府に要求した。

貿易・産業政策

  インダストリー4.0は、インダストリオール加盟組織の関連産業のいくつかに大きな影響を及ぼし、仕事や生産の性質を転換するとともに、雇用を削減したり変化させたりしている。

 執行委員会はインダストリー4.0に関するアクション・プランを支持した。

 インダストリオール貿易作業部会は、あらゆる貿易協定で労働権を含む公開かつ透明な交渉を義務づけるよう要求している。この問題はグローバルに議論する必要があり、すべての加盟組織が議論に加わる必要がある。

 

 執行委員会はいくつかの連帯決議を採択した。

  • 使用者が巨額の利益を上げていながら30%の賃金カットを強行しようとしているオーストラリアのエクソン・モービル
  • モディ政権に対する全国規模の抗議に乗り出しているインドの組合との連帯
  • 社会保障の悪化に抗議しているルーマニアの労働者への支援
  • 労働者が地域社会の支援を受けて工場前でストを実施しているイタリアのハネウェル
  • ブラジルの組合の全国行動デーへの支援

 

特別決議

 インダストリオール・グローバルユニオン執行委員会の代議員は、2017年11月8日にスリランカ・コロンボで開かれた会合において、社会保障負担を使用者から従業員に移すというルーマニア政府の意向に留意し、この企てを強く非難するとともに、ルーマニア政府に対し、ルーマニアの労働者に悪影響を及ぼす政令の放棄を求める。

ブラジルの全国闘争デー!

 インダストリオール・グローバルユニオン執行委員会は、2017年11月9日にスリランカ・コロンボで開かれた会合において、労働権と社会保障権を脅かす深刻な政治経済危機に直面しているブラジルの労働者への全面的な支援・連帯を表明する。これらの権利は、社会的公正と民主的権利の強化を求める歴史的な闘いで勝ち取ったものである。

 ブラジル労働組合総連合は、11月10日に全国闘争デーを挙行し、11月11日実施予定の労働改革による権利の取り消しに不満を表明するよう求めた。労働者は全国で結集し、数千人が街頭でデモを繰り広げる予定である。

 この新しい労働法は一連の労働条項を修正し、数十年間の成果を根こそぎにする法律を押しつけるものであり、労働条件を著しく弱体化させて国家全体の未来を危険にさらす。

 インダストリオール執行委員会に出席している組合代表は、ディーセント・ワーク方針に適合せず、基本的労働権を侵害するブラジル政府と連邦議会によるこれらすべての施策を拒絶する。

 私たちは、労働権と社会保障を守るためにブラジルの労働者の闘いと連帯することを再確認する。

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