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第80号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2018年6月30日)

テナリス・コロンビアで組合に対する迫害が続く

2018-06-21

テナリス・チューボカリベ労働者は会社からの組合への攻撃的行為をILOに提訴し、5週間にわたって抗議している
本件は若年に向け労働条件を報告するためにWhatsAppのグループ設置を理由に、会社が労組のマルゴ会長を処分したことに端を発する

 コロンビアのテナリス・チューボカリベ労働者はILOに提訴し、5週間前からカルタヘナの工場前で抗議行動を実施、同社による労働組合Sintratucarへの組織的攻撃を糾弾している。

 コロンビアの労働者は、6月上旬に国際労働機関(ILO)に苦情を申し立てるとともに抗議行動を実施し、2017年10月以降テナリスが結社の自由と団体交渉の権利を繰り返し攻撃していることを非難している。

 Sintratucarに対する迫害が始まったのは、会社側が同労組のワルベルト・マルゴ会長を処罰したときだった。その理由は、労働条件について報告するために、パートタイム契約の若年労働者向けにWhatsAppグループを設置したことである。

 若年労働者は、自分たちが安全性の問題に関する訓練を受けておらず、労働災害に遭う恐れのある職務を遂行していることを明らかにした。これに対して会社側は報復し、解雇すると脅して強制的に組合を脱退させた。

 Sintratucarの要請で労働省が介入し、テナリスに団体交渉を強制してようやく同社は交渉に応じた。

 しかし、結果は芳しくなかった。同社が提示した案は、賃上げなしと雇用の不安定化を定める条項を盛り込んだ受け入れがたいものだったのである。

 さらに会社側は、団体交渉でパンフレットを配布した組合幹部7人を7日間の無給停職処分にした。

 加えて、さらに31人の指導者と組合員が減給210日の処分を受けた。

 同社は休日の超過労働を拒否した組織労働者にも、最大3日間の減給処分を科した。

 インダストリオール・グローバルユニオンは2017年9月、ルクセンブルクの経済協力開発機構(OECD)ナショナル・コンタクト・ポイントに、グアテマラにおける組合権侵害でテルニウム(テナリスと同様にテチント・グループ傘下)を提訴した。

 ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は、6月20日にテチント・グループCEOのパオロ・ロッカに書簡を送り、次のように述べた。
 「コロンビアのテナリス・チューボカリベとグアテマラのテルニウムの鉄鋼工場で直ちに介入し、紛争を公正に解決するよう強くお勧めます。インダストリオールはテナリス・テルニウム世界労働者協議会とともに、労働者の支援に全力を尽くしています。インダストリオールは、全世界における妥当な労働条件の整備だけでなく、紛争を防止すると同時に解決することもできるテナリス、テルニウム両社との信頼できる成熟した社会的対話の確立へのコミットメントも繰り返し表明します」

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