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第81号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2018年7月31日)

ベルギーでストを非合法化する判決

2018-07-06

ABVV-FGTBのアントワープ支部長に対し、ピケラインを張ったことを理由に「悪質な往来妨害」として有罪判決が下された
同労組は判決を不服として上訴を予定しているが、欧州ではここのところスト権に対する取り締まりが徐々に広がりつつある

 ベルギーの刑事裁判所はストライキを実質的に非合法化した。2年前にアントワープ港の近くで全国労働組合がピケを張った件を受けて、1人の地方組合幹部に「悪質な往来妨害」で有罪判決を下したのである。

 もう1人の組合活動家は嫌疑が晴れた。

 ベルギーのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織ABVV-FGTBのアントワープ支部長に対するこの判決は、2016年6月24日の抗議行動が港に続く何本かの道路でピケラインを張ったという穏やかなものであったにもかかわらず下された。

ABVV-FGTBは判決後の声明で次のように述べた。

「私たち組合にとって、今回の判決は大変な侮辱だ。なぜなら、このような行動は今後、刑事訴追のおそれがあるという理由でほとんど不可能になってしまうからだ。労働者の利益の擁護よりも、あらゆる状況でスムーズに移動する自動車運転者の無制限の自由が優先されるらしい」

ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長はこう語った。

「この判決はまったく容認できるものではなく、危険な先例を作る決定だ。スト権は労働組合にとって不可侵の権利であり、ヨーロッパの中心であるベルギーでこの権利が奪われるなら、どこでも同じことが起こる可能性がある」

 この判決に先立ってヨーロッパではスト権に対する取り締まりが徐々に広がっており、スペインのエアバスではスト実施を理由に組合員8人が投獄され、フランスとギリシャでも同様の事例がある。

 ABVV-FGTBは今回の判決を不服として上訴する予定である。

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