ラテンアメリカの組合、ゼネラル・モーターズにおける不安定雇用の増加を非難
2019-08-20
ラテンアメリカ全域のゼネラル・モーターズ工場労働者は、同社における臨時雇用化について議論し、対策を講じるために、8月13日にブラジルのサンパウロで会合を開いた。
アルゼンチン、ブラジル、コロンビアのゼネラル・モーターズ(GM)労組が集まり、労働者を取り巻く状況について議論した。乗用車やトラック、エンジンを生産するGMは現在、さまざまな工場で事業を再編しており、その過程で従業員の権利を弱めている。
今年初め、売上高が増えているにもかかわらず、GM首脳は「黒字転換の方法が見つからなければ南米の事業を閉鎖する」と威嚇するメモを発表した。
この会合で労働者は、GMはまったく販売や生産の危機に陥ってはいないと述べた。そうではなく、同社は戦略的目標の一環として、競合他社より高い利益を上げるためにリストラを決定した。
GMは、電気自動車や自動運転車といった革新的な新製品を創出するためにも運転資金を生み出そうとしている。そのために同社が考えている方法の1つが労働コストの削減であり、その結果、不安定な労働条件が広がっている。
この会合で参加者は連帯協定を結び、工場同士を競い合わせてもいるリストラの結果、GMで進展している臨時雇用化に対して統一行動を起こすことに合意した。
参加者たちは、労働者にはGMが各メルコスール工場でどのような計画を立てているかについて絶えず情報提供を受ける権利がある、とも述べた。交渉の準備はいつでもできているが、その過程で労働者の権利が保護・強化されるようにする。
参加者たちは、団体交渉に向けて努力することについても合意し、労働条件を悪化させる措置は交渉しないと述べた。そして、GMが組合と対話を行うことに同意しなければ、行動デーやキャンペーンを組織する。
最後に、マリーノ・バニ・インダストリオール・グローバルユニオン地域事務所所長が次のように述べた。
「素晴らしい会合だった。私たちはゼネラル・モーターズ従業員のネットワークとして活動を開始した。これはインダストリオールの優先課題の1つだ。関連組合は実に積極的に討議に参加した」
「インダストリオールと関連組合は、GM労組をはじめ全世界の加盟組織に対し、進行中の対話と地域交渉に参加するよう勧める。これによって、労働者のニーズや要求を打ち出し、協力して解決策を見つけ、労働者の利益を守る最低限の協約に至ることができる」