フィリピン政府、組合の圧力で13カ月目の賃金に関する方針を転換
2020-10-23
<JCM記事要約>
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インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の合同労組(ALU)、全労働者同盟労組(AWATU)および統一労働組織による激しい非難を受けて、フィリピン政府は、COVID-19によって経済的制約を受けた使用者に13カ月目の賃金支払いの延期を許可するという前言を撤回した。
フィリピンのシルベストル・ベリョ労働大臣は10月8日、労働雇用省(DOLE)が経営不振企業に13カ月目の賃金の延期を認めることを検討している旨発表し、労働組合から抗議の嵐が起こった。
1976年大統領令第851号に従って、すべての使用者は、毎年12月24日までに全従業員に13カ月目の賃金を支払う義務を負う。
プレッシャーをかけられて、ベリョ大臣は10月13日に労働組合とのオンライン協議会合を開催した。ベリョ大臣は3日後、テレビ放送されたブリーフィングで決定を撤回し、すべての使用者が13カ月目の賃金を支払わなければならないことを確認した。これは本件をめぐってフィリピンの労働組合が団結した成果である。
ジェラード・セノALU執行副委員長は言う。
「ALUが13カ月目のボーナスの延期を拒絶する大きな理由は、このボーナスは労働者が過去12カ月間の労働によってすでに稼得している給付だからだ。ボーナスは最低賃金と同種の基本的な労働基準であり、取り上げたり延期したりすることはできない」
テミストクレス・デジョン・ジュニアAWATU-TUCP会長が付け加える。
「13カ月目の賃金とクリスマスボーナスの全額支給によって、何百万もの労働者とその家族が支出するためのお金を手に入れ、それが経済に利益を与える。というのも、GDPの60%が消費関連活動から生じているからだ」
エイブラハム・レイエス統一労働組織会長は労働大臣の新たな決定を歓迎しており、労働者、特に不安定労働者が法律に定める給付を享受できるだろうと述べた。
アニー・アドビエント・インダストリオール地域事務所所長は言う。
「同労組がフィリピンで13カ月目のボーナスの獲得に成功したことを祝福する。この勝利は、仕事の世界で労働組合が不可欠な役割を果たしていることを例示するものだ。未組織労働者も含めて何百万ものフィリピン人労働者が、この闘いから利益を得る」